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リレートーク~アートとのいろいろなかかわり方・福岡文化芸術振興財団~

はじめに

「アートとのいろいろなかかわり方」というテーマでリレートークが開催されました。
わたしの目当ては、「目の見えない白鳥さんとアートを見に行く」で話題となった白鳥さんです。

トーク全体のメモが残っています。
それは興味深い話が多かったから。
リレートーク自体も約3時間の長丁場でしたけど、それにしてもというレベルです。

リレートーク

どんな形で投稿しようと思ったのですが、気になった言葉や思ったこと簡潔に抜き出す形で進めることにします。
正直出し惜しみですw。
でも、簡潔に書けるかな。


モデレーター:宮田智史さん(NPO法人ドネルモ事務局長)

宮田さんは、ゲストの話を引き出すこと、まとめることが上手だなと思いました。
トーク進行の間合いがいいと言ったらいいのかも。
笑いも交えて、会場にいるひとを飽きさせない、でもゲストの邪魔はしない感じです。
宮田さん自身の話も聞きたいなと思ったくらいです。
いずれ、機会があるといいなと思います。


白鳥建二さん(全盲の美術鑑賞者・写真家)

白鳥さんは、特に美術好きではなかったと言います。
それが何故、ひとりで美術館に行くことになり、そのスタイルが続いたのか。
そのスタイルを面白がってくれたひとの存在だとのこと。
作品があるからではなく、「○○さんがいるから美術館に行く」を例として、目的が増えたそうです。

美術館が好きというより、美術館という場が好きであり、美術館に行く過程、路程が好きであり、美術館にいるひとが好きという言い方をされていました。
いろいろなかかわりがある場が美術館なのだという表現をされていましたね。

共感する話が多くて、ずっとうんうん頷きながら聞いていました。


野中香織さん(一般社団法人パラカダンス代表理事)

野中さんの仕事は、ダンサーコーディネーター。
パラかダンスって何?と思って、検索してみたらこんなサイトが。

野中さんは19歳からショーダンサーとしてダンスを踊っていたけど、30歳でショーダンサーを止めたそうです。
その理由は飽きたから。
そしてコーディネーターになったのは、企画するひとが必要だったから。

ダンスが上手くなる、舞台でもっと上の世界を目指すことも大事だと思ったが、毎日が絶好調というわけではない。
でも舞台は、スイッチが入ったように気持ちが変わり、いい踊りが出来る場所。

舞台に上がる、ダンスをすることで、障がいや病気を持っている方の変化の事例が興味深かったです。

様々な切り口からダンスへのかかわりを持ってもらうようにする話も興味深い話でした。
いろいろなかかわり方があっていい。

その通りだと思います。


中込潤さん(九州産業大学美術館学芸室長)

直方美術館に勤めていたころから、興味深い取り組みをしていた様子を聞くことが出来ました。

特に子どもキュレーター。
単発の企画ではなくて、年間を通して行っていたそうです。
子どもスタッフも、それと関係しているのでしょうか。
冬の企画展は集客が難しいという課題があるそうで、集客が難しいから思い切った企画をしたという話は、とても興味深いものでした。

現在は九州産業大学美術館に勤務していて、海外の美術館の視察を行う機会があり、認知症とアートのプログラムなど、複数の美術館が参加しているのが特徴とのこと。
現在は九州産業大学美術館の周辺を巻き込みながら、いろいろな取り組みを紹介してくれました。

特に気になったのは、美術館を公民館などに出張する移動美術館と、それを超えたアートバスの運行
バスに乗って、九州産業大学美術館ではない美術館、例えば福岡市美術館に行こうという活動です。
美術館に来るとリラックスする、元気になる、その体験を届ける。
ステキな活動です。

宮城潤さん(那覇市若狭公民館館長)

宮城さんは那覇市若狭公民館の館長であり、公民館を運営する、NPO法人地域サポートわかさの事務局長です。

アーティストと開発する教育プログラムとして、部活動の紹介がありました。
それは、地縁コミュニティから外れているひとたちを巻き込むため。

・段ボール部
 →段ボールを水に浸して、ノートやレターセットを作成する取り組み。
・ポストポスト部
 →ポストを公民館に設置し、その返事は掲示板に貼る(展示する)取り組み。
・ユーチュー部
 →在留外国人の生活者目線での地域映像制作の取り組み。

どれも面白そうな内容です。

場を用意しているだけと言っていました。
あまり干渉しないことも大切なことだと。
学校の部活動とは違い、公民館の部活動には不登校の子も通う場。

「公民館は資源」という言葉は、なるほど唸りました。

そんな話は、一般社団法人えんがおでも聞いたような。
ごちゃ混ぜは楽しいです。

大澤寅雄さん(合同会社文化コモンズ代表)

ここまでに話をしてくれた4名のトークを、映画のタイトルである「目の見えない白鳥さん”、”アートを見に行く」を使って、とてもわかりやすくまとめてくれました。

川内有緒さんが書かれた本のタイトルは、「目の見えない白鳥さん”と”アートを見に行く」です。
”と”と”、(句読点)”の違いは何なのかというところから、映画には”、句読点”に「が」、「と」、「の」のいずれも映画の要素として入っていたとはなし、助詞が関係性を決めるとして、例文を次々と繰り出します。
かなりスピード感があり、且つ、面白い話でした。

・わたしは白鳥さんは、アートを通して「 」と「 」に出会いました。
・わたしと白鳥さんと「 」を通してアートと福岡市美術館を見直しました。
・わたしは白鳥さんとアートを通して、美術館や障がいへの見方が変わりました。
・わたしは白鳥さんとアートや美術館を通して、障がい者とかかわりたいです。
・白鳥さんは市民とアートのいろいろな関係を作っています。
・白鳥さんはアートを通して、市民と市民のいろいろな関係を作っています。

締めくくりは、アートには、いろいろな関係を生み、かかわり方を生むチカラがあるという話だったと思います。

質問

質問も出ましたので、その回答から気になった言葉を紹介です。

文化には生態系があり、循環が大切なこと。
でもコストパフォーマンス、タイムパフォーマンスは文化を破壊する言葉である。
変化が起きるには、時間がかかることを頭に入れておかないといけない。

アートとの結節点(入口)は、直接築くことは難しいので、まずは共通項を見つけること。
多くのひとと関係しているひとを見つけることがポイントのひとつ。

おわりに

3時間の長丁場。
メモ書きをメモしただけですが、改めて書き出して、とても良い時間を過ごせたと思います。
ときどき読み返して、そのときの気持ちを思い出そうと思います。では。

関心を持ってくれてありがとうございます。 いただいたサポートは、取材のために使わせていただきます。 わたしも普段からあちらこちらにサポートさせてもらっています。 サポートはしてもしてもらっても気持ちが嬉しいですよね。 よろしくお願いしますね。