残雪の残る棚田に吸い寄せられて~24年4月_新潟県・十日町市~
はじめに
雪解けの新潟・十日町を巡りました。
少雪の冬とはいえ、3月にも降ったそうで、まだ通行できない道路も多くて、棚田への道には若干ですが苦労を伴いました。
浅河原調整池
まずはわたしの定番、浅河原調整池を訪れます。
こちらは #土木学会選奨土木遺産 です。
昨年の秋には池に水を抜いて浚渫を行っていたのですが、今回訪れたところ越後三山をバックに、水面に移る土木構造物を見ることが出来ました。
宮中取水ダム
宮中取水ダムでは、いつもとは少し違う角度からダムを見てみました。
もちろん、いつもの場所からも。
雪解け水が多いからか、雨のせいかはわからないですが、宮中ダムは以前より多くのゲートが上がっている様子で、水流の迫力を感じられました。
この電柱の詩もいつもより沁みる気がします。
日本に向けて北を定めよ
少し南に下り、道端に車を止めました。
いつもは車で走りながら見る『日本に向けて北を定めよ』と赤い鳥居。
その向こうには残雪の残る風景が広がっています。
この近くにある、高圧線が交差する部分が好きなんですよね。
なんとなくなんですけど。
たくさんの失われた窓のために
さらに南に下り、『たくさんの失われた窓のために』のある”桔梗原うるおい公園”を訪れました。
まだカーテンがないかなと思っていたけど、カーテンも取り付けられていて、カーテンのある風景を楽しむことが出来ました。
ポチョムキン
ポチョムキンでは早咲きの桜と対面出来ました。
そして何度も書いていますが、ここがわたしの越後妻有第一歩の地です。
まだタイヤのブランコはついていなかったから、これから準備するのかな。
信濃川発電所連絡暗渠
東京電力の西大滝ダムで取水した水を信濃川発電所に送水するためのトンネルをつなぐ導水路が、ここで一度地上に出ています。
この沢に調整池を作る計画があったことから、暗渠構造になったとのこと。
よく見れば、貯水池に必要な構造物が造られていて、計画の跡に気付けると思います。
トヤ沢砂防堰堤
連絡暗渠の向かい側にあるのが、トヤ沢砂防堰堤です。
東日本大震災発生の翌日、平成23年3月12日に発生した長野県北部地震で震度6弱に見舞われ、土砂災害が発生した場所で、鋼製セルを構築して崩壊土を構成セル内に入れることで、発生土の搬出や埋め戻し場所を低減できる構造です。
まだ駐車場に雪残る状況ですが、他の見学者も来ていました。
この迫力は、現地で感じてほしいです。
そして、大地に抗う土木のチカラ。
ねじ伏せる感じではなく、この堰堤は『共存』という言葉がふさわしいと思っています。
美人林
美人林では、ブナの根開けとため池に映るブナの樹々を見ることが出来ました。
昨年はため池の水が抜けてしまい、復旧工事が行われて今年ようやく対面出来ました。
鳥の声がよく聴こえる環境です。
年間を通じて訪れたいと思いました。
星峠の棚田
久しぶりに星峠の棚田を訪れられました。
まだ道路に雪が残っていて、いつもの展望所までは雪道を歩きます。
まだ雪が解けきっていない田も多くありましたし、昨秋から湛水していたであろう田には、水が張っている様子が見えました。
美しさと共に、今年も来るぞと気合が入りました。
儀明の棚田
十日町市は棚田がたくさんある場所です。
星峠から山を越えて、儀明の棚田へ。
桜の木が印象的であり撮影スポットとなる場所です。
こちらもまだ雪が残る様子ですが、湛水しているせいか、雪解けが進んでいました。
蒲生の棚田
儀明から蒲生へ移動して、また棚田を楽しみます。
蒲生の棚田。
ここからは越後三山がよく見えます。
棚田にも雪が多く残っている印象です。
もう少し時間を置いて、新緑の季節もいいな。
田野倉の棚田
田野倉の棚田を道路から少し下って眺めることにしました。
鉄塔は厄介者にされそうだけど、ここの鉄塔と共にある様子、わたしは嫌いじゃないんですよ。
表現できないけど、そんな感じです。
ここにもいい感じで桜の木。
咲く様子を想像して楽しみます。
人 再び自然に入る
国道253を走るときに立ち寄ることが定番となった作品です。
雪の多くは消えてしまったけれど、もじゃもじゃ感はまだこれから。
一年を通じて、自然との絡み合いが楽しみです。
藤沢の棚田
少し分け入って藤沢の棚田へ。
こちらは住むひとが集落からいなくなり、集落としては消滅した場所です。
まだ棚田で耕作するひとがいて、耕作放棄地は増えてきてはいるけどかろうじて残っている棚田です。
レイチェル・カーソンに捧ぐ~4つの小さな物語
仙田を経由して、ナカゴグリーンパークへ。
レイチェル・カーソンに捧ぐ~4つの小さな物語の動物たちに会いに来ました。
まだ雪の中にいる子もいますが、周囲の雪解けが進んでいました。
ここは、除雪した雪が貯められているのかな、って感じました。
グリーン ヴィラ
地上絵が、大地に描かれています。
でも、壮大過ぎて、そこに立っていても見ることは出来ません。
いつも想像しながら見ています。
越後三山など
少し坂を上ると、越後三山など、雪山が更に綺麗に見えました。
うーん、元気出るわ。
来てよかったと思える場所です。
他にも数組来ていました。
夕焼けの時間帯もよさそうですよ。
慶次の棚田
信濃川を渡り、下条にある慶次の棚田を目指します。
ちょっと欲張って、うぶすなの家を目指したけど、行こうとした道はまだ雪に閉ざされていて断念。
でも、心配していた慶次の棚田への道は、しっかり開かれていました。
何年も前に紹介され訪れた場所です。
ここも藤沢の棚田と同じく、住むひとはいなくなってしまったけれど、慶次の棚田はしっかり守られています。
ここからも雪山が綺麗に見えました。
信濃川橋りょう
以前から気になっていた場所を最後に訪れます。
北越急行の信濃川橋りょうです。
河岸段丘の最下段から顔を出した線路は、信濃川を橋りょうで渡り、また河岸段丘に突っ込んでいく場所。
電車内から見ていて、一度行ってみようと思った場所です。
信濃川右岸(市役所側)は低土被りですけど、左岸側は土被りが大きい印象です。
左岸と右岸で河岸段丘の1段目の高さが違うんですね。
さて、今年も越後妻有を楽しみたいと思います。
では。