「和式と洋式の住まい方」の授業
こんにちは。中学校家庭科の授業実践をあげています。今回は「和式と洋式の住まい方」の授業です。
基本的には1時間の授業を、フラッシュカード→教科書の音読・問題→主活動の流れで行っています。ここでは主活動のみを記録します。
【和式と洋式の住まいの違い】
和式の住まいのよいところは何ですか?教科書を参考に箇条書きにしなさい。
→1つの部屋をさまざまな目的に使える。靴を脱ぐので家の中が汚れない。引き戸で光や風、音などを調節できる。など
洋式の住まいのよいところは何ですか?教科書を参考に箇条書きにしなさい。
→家具を使うので立ち座りが楽。部屋の用途が固定されるので毎回片付けなくてよい。など
車いすが必要な人が生活しやすいのは和式ですか?洋式ですか?どちらかを選んで、理由を書きなさい。
→和式だと考える。理由は、車いすだと開き戸が開けにくいから。 洋式だと考える。理由はいす座の生活で床座よりも立ち座りが楽だから。
*意見が分かれたら討論を行うことも考えられる。
【和式と洋式の住まい背景】
学校は和式と洋式、どちらだと思いますか?どちらかを選んで、理由を書きなさい。
→和式だと考える。理由は引き戸が多いから。 洋式だと考える。理由はいすや机を使うから。
*答えを出すことが目的ではなく、あくまでも理由を考える中で和式と洋式の違いを考えられればよい。
学校には引き戸と開き戸のどちらが多いですか?
*事前に確認しておく。
学校の玄関は開き戸です。外側に開きますか?内側に開きますか?
→外側
自分の家の玄関が開き戸の人?(挙手で確認)
(挙手した人を指名して)外開きですか?内開きですか?
→外開き
(日本と西洋の住まいの玄関の画像を提示して)
日本の住まいの玄関は、開き戸の場合、外開きが一般的です。対して、西洋の住まいの玄関は基本的に内開きです。
なぜ日本の住まいの玄関は外開きなのですか?
→玄関にある靴が乱れるから。靴を履いたり脱いだりするのに窮屈になるから。など
日本の開き戸の中で、内開きになっているところがあります。どこの開き戸でしょうか?
→お城やお屋敷の門。ホテルのドア。
(城門の画像を提示して)
城門は外から敵の侵入を防ぐために設置されています。もし外開きだと中から引っ張るしか防ぐ方法がありません。外から蝶番が壊されれば突破されてしまいます。内開きであれば物を置いて開かないようにすることもできます。防衛という点においては、内開きの方が優れているのです。西洋の玄関が内開きになっているのも同様に防犯上の理由だそうです。
(ホテルの出入り口の画像を提示して)
また、ホテルの各部屋の出入り口も内開きになっています。これは災害時の避難の妨げにならないように通路側に開かないようにしているのだそうです。公共の建物やオフィスビルなどでもそうなっているようです。
住まいは、その場の人々の文化や生活の仕方に大きな影響を受けているのですね。
*今日の授業の感想を書いて終了する。
【参考サイト】
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