オランダへようこそ 23 Mr.チキン 2022年3月1日 05:01 こんにちは。特別支援学級教員12年目のMr.チキンです。今日は「オランダへようこそ」という詩を紹介します。「オランダへようこそ」作:エミリー・パール・キングスリー/ 訳:伊波貴美子私はよく障害を持つ子供を育てるって、どんな感じか聞かれることがあります。障害児を育てるというユニークな体験をしたことがない人が、理解して想像できるようにこんな話をします。出産の準備をするというのは、すてきな旅行の計画をすることに似ています。例えば、イタリアへの旅。旅行ガイドを数冊買い込み、現地での行動を計画します。ローマのコロシアム、ミケランジェロのダビデ像、ベニスのゴンドラ。簡単なイタリア語を覚えるかも知れません。とても、わくわくします。そして、何ヶ月も待ちに待ったその日がやってきます。あなたはカバンを持って、いよいよ出発します。数時間後、あなたを乗せた飛行機が着陸します。スチュワーデスが来て、「オランダへようこそ。」と言います。「オランダですって?」と、あなたは驚きます。「オランダってどういうこと?私はイタリアへ行くはずだったのよ!ずっと前からの夢だったのよ!」しかし、飛行計画が変更になり、オランダへ着陸したのです。あなたはそこに残らなければなりません。ここで考えて欲しいのは、あなたは、不快で汚くて、伝染病、飢饉や病に侵されたひどい場所に連れてこられた訳ではないという事です。ただ、ちょっと違う場所であるという事です。そこであなたは、新しい旅行ガイドを買わなければなりません。そして、全く違う言葉を覚えなければならないのです。また、今まで会ったことのない人々に出会うことになります。ちょっとだけ違う場所へ来てたのです。イタリアに比べて、時はゆっくりと過ぎていき、イタリアのような華やかさはありません。でも、しばらくここにいて息を深く吸ってみると、周りをみわたすと・・・・・オランダには風車があることに気がつきます。チューリップも。オランダにはレンブラントもあります。あなたの知人たちは、イタリアへ行ったり来たりして、とても楽しい時間を過ごしたと自慢します。あなたは残りの人生、こういい続けるでしょう。「私もイタリアへ行くはずだったの。そのつもりだったの。」イタリアへ行けなかった痛みは癒えることはないでしょう。失った夢はあまりにも大きすぎるのです。しかし、いつまでもイタリアに行けなかったことを悔やんでいると、オランダのすばらしさや美しさを、楽しむことは出来ないでしょう。オランダへようこそコウノドリというドラマで挿入されていたので、覚えている方もいるかもしれません。日本ダウン症協会でも掲載されています。障害のあるなしに関係なく、この言葉に出会うことで、肩の力が抜ける親が少しでもいてくれたら・・・と思います。現に私もひとりの親として、そうでした。では、またね~。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する この記事が参加している募集 #わたしの本棚 21,937件 #詩 #育児 #自分にとって大切なこと #紹介 #わたしの本棚 #オランダ #オランダへようこそ #ダウン症協会 23