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指導案B面を考える
こんにちは。今、大学院の授業がちょうど空きの時期なので、本を読み漁っています。6月中旬からは怒涛の授業4本なので、覚悟してかかります。
さて、今日は指導案B面を考えるというお話です。
アクティブラーニングこんなのどうだろう研究所
東日本大震災後の「みどりの東北元気キャンプ」というものに参加していました。
その時に、大熊雅士先生と言う方に出会いました。”出会いました”と言っても、大熊先生は東京学芸大学教職員大学院特命教授というすごい肩書の方。勝手にあこがれて眺めていたくらいです。
そんな先生が、電通とのコラボレーションで「アクティブラーニング こんなのどうだろう研究所」という企画を立ち上げていました。
https://www.konnano-dodaro.jp/
この企画が面白い!
広告代理店の視点で学校教育を見つめなおす
電通と言えば、大手の中の大手、広告代理店の中の広告代理店です。
「アクティブラーニング こんなのどうだろう研究所」というのは、そんな電通が学校教育を見つめなおすとどうなるかと言う面白いコンセプトです。
その中の一つの取り組みに、"指導案B面を考える"というものがありました。
「授業に全く興味が無い子がいる」という前提で授業づくりを始める
指導案B面というのは、八王子市立弐分方小学校の取り組みをまとめたものになっています。当時の校長先生が
正しいけれど、つまらない授業をなんとかしたい
という発想からはじまった取り組みだそうです。
授業を聞かない子はダメな子である。これは先生の当たり前のひとつ。そこには、「席に着いて授業が始まれば授業を聞くものだ。自分の授業に興味があるはずだ」という前提があります。でも広告のコミュニケーションはその前提が違う。広告は、その商品に興味がない、無視されるという前提。その人たちをどうやって振り向かせるか。そこからスタートします。
この発想には驚きました。
「自分の授業に興味があるはずだ」という前提で授業を作っていた自分に気付かされました。考えてみれば、根拠のない自信です。
先生自身の話をしてみよう
指導案B面についての説明サイトや、指導案B面が生まれるまでのプロセスなどを読むと、本当に面白い事例を添えて説明されています。
そんな中でも、下の提案は、私の好きな提案でした。
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教員が自身の経験を話す。これは本当に子どもたちの心を動かします。
私は外国語の導入で、ケニア旅行の話を、写真を添えてするようにしています。
ぼったくられて、高額なミサンガを買わされた話
親切で優しいソーシャルワーカーに出会った話
ケニアのタクシーバイクの運転手と、ニケツしながら夢について語った話
アメリカ大統領の政府専用機を見た話
ケニアの路地裏のトイレ前で子どもたちから数え歌を習った話
などなど、正直授業の内容に関係のない導入になってしまいますが、
そこで使った英語などを添えると、子どもたちは教科書の外国語よりも覚えてくれます。
「授業に全く興味のない子」を振り返らせるために、何ができるか。
まずは自分自身の話をするというのは、一番手っ取り早く準備できるものなのかもしれません。
その他にも、「アクティブラーニング こんなのどうだろう研究所」は、面白い実践例を多数紹介してくれています。
興味があったらぜひ見てみてくださいね!
では、またね~!