見出し画像

✓さんかく

▽あらすじ
古い京町で暮らす夕香と
同居することになった正和。
理由は“食の趣味が合うから“。
ただそれだけだ。
なのに恋人の華には言えなくて…。
恋はもういらないと言う
デザイナーの夕香。
夕香の“まかない“が忘れられない
営業職の正和。
食事より、彼氏より、
研究一筋の日々を送る華。
「おいしいね。」を分け合える
そんな人に、出会ってしまった。


▽印象に残ったフレーズ

話せば色がつく。話すほど、
そのことについて考える時間ができる。
時間をかければ“特別“になっていく

そのあと明け方まで
パソコンモニターを睨みながら
笑ってしまった自分を悔やんだ。
なぜ、食事にいくつもりもない男に
そんなことを言われなきゃいけないのか。
なぜ、私は奢ってもらう前提でしか
ウニを食べられないと
決めつけられているのか。
せめて黙っていれば良かった。
口をつぐみ、反発の姿勢を示すべきだった。
気づかれなかったとしても
笑てはいけなかった。
私は自分で自分の格を下げた。

自分の献身のせいだ。本庄さんの時も、
その前の恋人の時もそうだった。
つい先回りして相手に必要なものを
用意してしまう。
それも、素知らぬ顔を装って。
そうして居心地の好い場所を作ると、
相手は決まって油断を見せた。
相手がして欲しそうなことをしても、
私がして欲しいことは返ってこない。
結局はそれに疲れてしまう。

▽感想
登場人物の夕香が
自分と同じ性格なのか
常にわかるわかる~~
と夕香の言動に首を振っていた。
でも、彼女もちの男を
自分の家に住まわすのは意味が分からん。
たとえ自分が恋に用事がなくても
それはまじでわからん

きっと相手を恋愛対象として
見てないからこそ
夕香の素と正和の素と
料理の趣味が合ってしまったのは
あるのだろうけど

夕香と正和が
どうか一線を越えませんようにと
願いながら読んでた…
女としてのプライドと
一人で生きていくと決めた姿が
正和には惹かれるところがあったのかな
料理だけで同居するって
普通にあることなんかなあ

夕香の暮らしにも仕事にも
料理にも自分があるって
凄くかっこいいし憧れる
三人の登場人物がいるけれど
とにかく夕香に同調しっぱなしでした

料理の描写も凄く美味しそうで
丁寧な料理を食べたくなる
自分も料理をすぐに作りたくなる 。

とりあえず
ふらふらな正和は嫌いだ!笑

さんかく/千早茜/祥伝社

↳試し読みもありますので、ぜひ

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集