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✓リカバリー・カバヒコ/青山美智子
▽あらすじ
新築分譲マンション・アドヴァンス・ヒル。
近くの公園にある古びたカバの遊具・カバヒコには、
自分の治したい部分と同じ部分を触ると
回復するという都市伝説が。
アドヴァンス・ヒルの住人は、
悩みをカバヒコに打ち明ける。
成績不振の高校生、ママ友と馴染めない元アパレル店員、
駅伝が嫌いな小学生、ストレスから休職中の女性、
母との関係がこじれたままの雑誌編集長。
みんなの痛みに優しく寄り添う。
▽印象に残った文章
消すのと隠すのは違うのだ。
そうやってごまかしても、
なかったことになんてならないのだ。
「褒められたくてがんばるって、
それも悪い事じゃないんだけどな。
それだけを目標にしてると、
褒められなかったときにくじけちゃうだろ」
何が好きで、何が苦手で、何が楽しくて、何が辛いのか、
試しながら覚えていくんだ。
「何が大事で必要か、そのつど選択しながら
生きてるってことでしょ。
なにもかも全部はっきりみてやろうなんて、
その方が傲慢ですよ」
▽感想
どんなに辛くてもどんなに苦しくても、
そこから逃げ出したくても、
救ってくれるのは結局自分なのかもしれないと思った。
たしかに、治してほしい部分を触ると治ると言われる
カバヒコの力は本当にすごい。
でも、読んでいるとカバヒコや他の人の背中を押してくれる
きっかけはあれど、自分の力で自分のマイナスな部分と
向き合い解決しているなあと思った。
青山さんの本を読むと、はっとさせられたり、
心が軽くなったりする。
日常に潜む問題を様々な年代の目線から取り上げているので
必然と、ああ、分かるなあと思える本だった。
✓リカバリー・カバヒコ/青山美智子/光文社
↳サンプルもありますので、ぜひ