✓後悔病棟/垣谷美雨
▽あらすじ
33歳の医師・早坂ルミ子は
末期がん患者を診ているが、
「患者の気持ちが分からない女医」
というレッテルを貼られ、悩んでいる。
ある日、ルミ子は病院の中庭で
不思議な聴診器を拾う。
その聴診器を胸に当てると
患者の心の”後悔”が聞こえてくるのだ。
「過去に戻って、もう一度人生をやり直したい」
聴診器の力を借りて。
”もう一つの人生”の扉を開けた
患者たちがみたものは?
・dream―千木良小都子(33歳)母は大女優。
「芸能界デビュー」の夢を諦めきれなくて・・・。
・family―日向慶一(37歳)俺はもうすぐ死ぬというのに、
なぜ妻は金の話ばかりするのか。
・marriage―雪村千登勢(76歳)娘の幸せを奪ったのは私だ。
結婚に反対したから46歳の今も独り身で・・・。
・friend―ハ重樫光司(45歳)中三の時の爽子をめぐる
”あの事件”。俺が罪を被るべきだった・・・。
▽感想
それぞれの末期がんの患者のもしこうだったら・・・。
死が迫る中で、思い出すかのように
走馬灯のように頭の中で考えてしまうのかな。
芸能界デビューしたら、家族みんなが仲が良かったら、
結婚したら、自分が罪をかぶっていたら・・・。
良かったこともあるし、前に進んだこともあるし、
しなくてよかったこともあった。
しかも、それを診れるのが
患者の気持ちが分からないといわれている女医。
でも、逆にここまでリアルにもしもを見せられたら、
気持ちが分からない=0の気持ちで
その人をみてあげれるってことなんじゃないかなと思った。
✓後悔病棟/垣谷美雨/小学館
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