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夢中。


気付くと上体を起こしていた。

いつ寝たのかは覚えていない。

しかし、急に体が起き上がり目が覚めた。

何か嫌な夢を見ていたような気がする。それで体が起き上がったのだろう。

部屋はまだ真っ暗。目覚まし時計で時間を確認する必要もないほどだった。

跳ね上がった状態から体をゆっくり横にして目を閉じる。


急に上体が起き上がる。

まったく同じことが再び起きた。

部屋もまだ真っ暗。さっきからどれほど時間がたったかはわからない。

ただこの目覚め方がしんどいことだけはわかる。


急に上体が起き上がる。

まただ。そう思い今度はすぐに上体を横にした。

慣れてきていた。辛ささえも慣れてきていた。


急に上体が起き上がる。

これはおかしい。さっきは慣れていたが、ここで急に異常を感じた。

ここで初めて時計を見た。

5:47

時計を見て初めてさっきのはすべて夢だったんじゃないかとすら思えた。

同じ辛い夢を何度も見ていたような気もするし、現実に起きていたことのような気もする。


寝ぼけていたので、夢か現実かわからなかった。

それでも今日は朝から頭が痛いことだけはたしかだった。

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