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身体障害を持つ人たちと健常者の人たちにジャイロキネシスを教えました。

アメリカでジャイロトニックとジャイロキネシスを教えています、ゆうです。体を動かす楽しさ、奥深さを伝えたいです!
先日初めての経験をさせていただいたので、そのお話をしたいと思います。

ジャイロを教え出して9年経って、いろんな方の体に向き合わせていただきました。とてもありがたい事です。プロのダンサーから、お年寄りから、リハビリ中の方から、アスリートまで、その一人一人から学ばせていただいて、最終的にたどり着くのはやはり「体ってみんな違うけど、一緒なんだ」というところでした。

今回初めて、身体障害を持つ方達と健常者の方達の混ざったグループに向けたジャイロキネシスのクラスを教えさせていただきました。(アメリカのダンスカンパニーのカンパニークラスでした。)このような経験は初めてなので、実際に、レッスンプランを考えていく段階で、本当に悩みました。


「体ってみんな違うけど、一緒なんだ」


そのはずなのに、考えれば考えるほど、教えられない事ばかりに感じてしまう。

Awakening of Senses(感覚を目覚めさせる)というセルフマッサージのようなもので、手の暖かさを使って身体中を目覚めさせるやり方がジャイロキネシスではあるのですが、もちろんいつものやり方をしたいなら、手がない人は参加する事ができません。


一つ一つエクササイズを頭に浮かべていっても、

「手や腕がない人がいるかもしれない。

足がない人がいるかもしれない。

背骨を自力で動かせられない人がいるかもしれない。」

と、できない理由ばかり浮かんで、全く先に進みません。せっかく来てくれたのに、疎外感を与えて「私にはできない」と思わせてしまったら、それはとても悲しい事です。参加してくださる人たちが、みんな生き生き体を動かしてもらうには、いったいどうしたらいいんだろう。


まったくアイディアが浮かばないまま数日がたって、

やっと今まで形から考えるやり方をやめて、ジャイロで何が伝えたいかというところに視点を移さないといけないと気がつきました。

とりあえず、身体障害を持つ人も健常者も共通して持っているものはなんだろうと書き出してみるころにしました。

・呼吸

・生命エネルギー

・背骨

・内臓

・脳

・循環系(血液、リンパ)

・体とこころのつながり

・誰だって体力強く自由に体を動かしたいと思ってるはず!


すると、教えたい方向性が少しずつ見えてきました。

形だけで教えてしまったらできない人が出てくるけれど、イメージや意図を大事に伝えたらどんな体でも、できる!!それどころか、どんな体でも、もっとエネルギーに溢れて、自由になれる!!


できないとはじめに思っていたAwakening of Senses も、体の一部を他の一部に当てて皮膚を感じてみよう。筋肉を感じてみよう。骨を感じてみよう。自分の生命エネルギーを感じてみよう。と、参加者の方がどの体の一部を使ってもいいように、選べるやり方にしました。

あたたかい?柔らかい?硬い?冷たい?どんな感触を受け取っている?

たくさん質問も投げかけました。


背骨もたくさん動かしました。押したり引いたりしながら動かしましたが、それは足を使っても腕を使ってもどちらでもいいように。上半身の真ん中に一本チューブが通っていてそこにエネルギーを流していくようなイメージで、それぞれのやり方を見つけてもらいました。

肩関節も股関節も、じっくり可動域を広げていきました。もちろん、それぞれの体に合わせて出来るようにオプションをいくつか提案しながら。

「全身」という意味はそれぞれの参加者の方達にとって違う意味を持つかもしれない。でも、どの人の体も、世界に一つしかない特別な体なのは間違いない。体をホームと感じるために、より身近に感じて、その人のあるがままを表現する体に、私のジャイロが手助け出来れば嬉しい事この上ない!


画面越しで相手の気配が感じにくい中、参加者の方達が安心して自身の体と対話しながら動いているのが伝わってきて、とても緊張したのだけど、すごく刺激になりました。

最後お話を聞いたときに、「激しく動いていないのに、体が中から温まる感じがしてとても気持ちよかった。」と言ってくれる方がいたり、「はじめにイメージやコンセプトをクリアにしてくれたから、自分なりのやり方を見つけやすかった!」と言ってくれて、とても嬉しかった。


今回このクラスを教えて、ジャイロってその人その人の探求の機会なんだと改めて思いました。

正しい動き方はこうとか、こう動くべきという情報を先生が渡して、生徒さんがその通りにやるってなったらジャイロの要素が全く伝わらなくなってしまう。

ジャイロの先生は、生徒さん一人一人の体の感覚を呼び覚ましす機会をあげるだけ。イメージや力の伝わる方向を伝えたりしながら、一人一人それぞれの感覚を頼りに、自分の動き方を見つける。身体中にエネルギーが満ちていくのを感じて動けば必然的にフォームはそれをサポートする方向に変わっていく。

これって本当子育てでも、教育でも、リーダシップの取り方でもきっと共通してる。

正しいを押し付けない。

人に気づきを与える人は、その人から自然と芽生えるようにガイドする事が出来る人。


それを、今回思い出させてもらって、さらに今後の成長に役立たせていきたいと思います。


今度はこのクラス、オープンクラスでカンパニー外部から(健常者でも身体障害を持つ方でも)参加可能になりますので、近くなったらその情報もまた載せたいと思います!ただクラスが英語ですので、それも面白そう!と思ったら、ぜひ❤️


最後に、カンパニーのダンサーである私の友達もんちゃんに、相談いっぱいさせてもらった!使う言葉から、レッスンのヒントまで、いろいろ教えてくれてありがとう。

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