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mou_ciel
2018年8月3日 16:23
「しんどい」と私がそう彼に告げた時、「別に誰に何と言われたって生きているってのはそれだけで尊いことだよ」と言ってくれた。先輩に愚痴を言われて苦しくなった。言われたことができない自分を、私自身がで追い詰めていくことに、少し嫌気がさしていたのもあるかもしれない。「生きていることが尊い」というのは彼の決まり文句だった。生まれてから、あまり人から認めてこられなかった私は、その言葉が私に向
2018年7月23日 20:44
F「夏だね〜」M「夏だね〜」F「夏といえばさ、肝試しとかの時期だよね」M「肝試しね、あったねそんなの。僕は小学校の修学旅行でやったきりやってないけどね」F「そうなんだ。私はね、結構好きなんだよね、肝試し。毎年心霊スポットを検索しては、そこに訪れて、これがあの…って思いながら怖がる人たちの顔を思いを馳せて感慨にふけるのが好きなの」M「僕は、君のその発言がとてもホラーだと思ったよ、今年は是非
2018年7月22日 20:36
今更愛してるって言われても僕にはもうどうすることもできないんだ。君を想っていた気持ちも君を想っていた時間もとうに過ぎ去ってしまったのだから。愛ってのは一方的で愛ってのは刹那的でだから愛し合うってとても奇跡的なんだ僕が君に寄せてた想いも君が僕に寄せてる想いもそれはもう一方的で、どうしたって叶わない僕がどれだけ想っても届かなかった君がどれだけ想っても届かないだろう
2018年7月3日 00:13
ホットサンドを頬張る朝に、彼はやってきた。「こんにちは」誰なのだろうか。彼が誰なのか私にはわからなかった。一見するとホラーをのようだ。しかしそこには安心と慢心があった。この人はきっと大丈夫であると。結果から言えば、その人は大丈夫な人だった。大丈夫な人なんて言い回しはきょうび聞かないが、おとなしく、ひどく誠実で、できた人であった。それから彼と暮らすようになった。彼が来ても生活はそ