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読書の記録(58)『月まで三キロ』伊与原新 作 新潮社

手にしたきっかけ

『宙わたる教室』で、伊与原新さんを知り、『青ノ果テ 花巻農芸高校地学部の夏』を読んだ。

その流れで、他の本も読みたくなり手にした。

心に残ったところ

6つの短編からなる。どれもいいなあと思ったんだけど、一番好きなのは6つめの『山を刻む』だな、と思う。どれも、理科系の知識があるともっと楽しめるのかもしれないけれど、知らなくても登場人物に自分を重ねたり比較したりして読んでいくうちに、なんとなくわかったような気がしてくる。『山を刻む』が好きなのは、作品がどうこうというより、山が好きな主人公が女性で、わかる~と共感する部分が多かったからだと思う。

以前勤めていた学校で富士山に2回登ったことがある。死ぬまでに一度は登ってみたいと思っていたし、なんとも言えない達成感があったのだけど、思ったよりも緑がなくて寂しかった。当たり前のことなんだけれど、森林限界というのがわかってなかった。山=緑!と言うイメージがあったので、富士山に登ってみて、上に行くほど岩、岩、岩…なのねとわかった。

どちらかというと、修学旅行で行った乗鞍高原や上高地に惹かれる。渓流や渓谷や滝も好きだし、水と緑が好きなんだと思う。

年を重ねて本当に自分の好きなことがわかってきた。人混みの中に出かけることよりも、人が少ないところでゆったり過ごしたいと思うようになってきた。

まとめ

一人で登山は経験したことがないけれど、いつかやってみたい。子どもが大きくなり、土日にふと時間があることが多くなってきた。自分の好きなことをやろうと思えばできる時間が、気がついたらある。10年前はこんな日が来るなんて全く想像していなかったけれど。そろそろ涼しくなってきたし、まずは金剛山、二条山、大和葛城山あたりに行ってみたい。


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