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文献 歴史学のクリティシズム(クリティック)

 文芸のクリティシズムについてnoteしたのですが、文献 歴史学のクリティシズムもネット上にほとんどないので。お目汚しにどうぞ。


クリティック

本書が掲げる「クリティック」は、ふつう「批評」や「批判」という日本語に訳されます。しかし、それらの語では十分に表されない意味が「クリティック」には含まれていることを日本の知的世界は気づかずにきました。その状況を憂える碩学が、これまでの仕事を総括するとともに、将来の知の土台を提供するべく、本書を書き上げました。

「クリティック」とは「物事を判断する場合に何か前提的な吟味を行う」という考え方です。その系譜をたどる道程はホメーロスから開始されます。そこからヘーロドトスとトゥーキュディデースを経てソークラテース、プラトーンに至る古代ギリシャの流れは、キケローやウァッローの古代ローマを経由する形で、一四世紀イタリアのペトラルカ、ヴァッラに至って「人文主義」として開花しました。この流れの根幹にある態度――それは、あるテクストを読み、解釈する前に、それは「正しいテクスト」なのか、そして自分がしているのは「正しい解釈」なのかを問う、というものです。こうした知的態度は古代ギリシャ以来のものであり、のちの者たちはその古代ギリシャ以来の態度に基づいて古代ギリシャのテクストを読み、解釈してきました。そして、それこそがヨーロッパの知的伝統を形作ってきた営みにほかなりません。

クリティック再建のために (講談社選書メチエ) Kindle版
木庭顕

: Textkritik テキスト・クリティック

 例えていうと堺、前田、能因、三巻という4大写本から枕草子本文を復元しようという試みなどのことだそうです。例によってドイツ語です。

ある文書の現存する写本や古刊本から、理論的に可能な限り、その文書の元来の形(: Archetype)の再構成を目指す作業のこと[注 1]。その手段となるのが、書誌学文献学である。英米には、本文批評書誌学を一体にした「本文書誌学」(Textual Bibliography)が存在する。なお、本文批評は本文批判、正文批判(正文批評)、テキスト批判(テキスト批評)、下等批判(下等批評、下層批判、lower criticism) とも呼ばれる。

基本的には古代語文献を対象にするものをいうが、現代語文献にも必要な作業といわれている[1]

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E6%96%87%E6%89%B9%E8%A9%95

Source criticism (or information evaluation) 独:Quellenkritik

歴史学研究する上で史料を用いる際、様々な面からその正当性妥当性を検討することである。19世紀ドイツ歴史家レオポルト・フォン・ランケ[注釈 1]の提唱による歴史学研究法を指す。その著『近世歴史家批判[注釈 2]は史料批判をとおして近代歴史学の基礎を確立した画期的な著作だとされている。

日本で「史料批判」の訳語を用いた早い例としては、原勝郎1898年(明治31年)の「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」において「史料の批評に二樣の別あり」とその訳語を用いている。

さらに20世紀に入って1935年に、西洋史学者今井登志喜が『歴史学研究法』を著し「史料批判」を詳細に紹介する。ここでの史料とは「文献口碑伝説のみならず、碑銘遺物遺跡風俗習慣等一般に過去の人間の著しい事実証明を与え得るもの」[1]すべてである

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B2%E6%96%99%E6%89%B9%E5%88%A4

一次史料 一次資料 という用語について

漢字熟語 批評の語源


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