読書日記#3 「14歳のためのシェイクスピア」
シェイクスピア劇の演出家によるシェイクスピアの入門的な解説書。
シェイクスピアといえば、『ロミオとジュリエット』や『リア王』、「生きるべきか死ぬべきか」のセリフで有名な『ハムレット』、『マクベス』など読んだことがない人でも作品名がいくつも思い浮かぶだろう。
中高生の時に新潮文庫で数多くのシェイクスピア作品を読んだが、それ以来長いこと読んでいない。グレーのシンプルな文庫カバーが古典名作といった感じであった。シェイクスピアの戯曲のプロットは海外の様々な映画や文学作品で使われており、一度読んでおくと、そういう作品がもっと味わい深くなると思う。私が大好きな作家アガサ・クリスティーの作品中にもシェイクスピアの引用が多かったように記憶している。
14歳のためとタイトルにあるように若者向けの解説本だが、演出家らしく、「声にだしてみる」とか「演じてみる」という提案があり、なるほどこうした読み方があるのかと新しい発見であった。作品の解釈についても「こうでなければいけない」ではなく、自由に想像力を使い、自分のシェイクスピア劇をつくっていいんだよと自分なりのシェイクスピアの楽しみ方を教えてくれ楽しく読めた。