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加藤文宏
2023年8月14日 12:28
整理・タイトル写真加藤文宏 筆者と協力者による首都圏からの自主避難者への帰還支援は営利のための活動ではありません。協力者は福島県から神奈川県に避難した震災被災者の女性Hと、この女性の旧友Mでした。MがHに紹介した避難相談が筆者にもたらされて円満解決した実績をもとに、寄せられる事案が増えて第二、第三の相談例になりました。自主避難女性にとって、同性かつ避難者であるHの存在は心を開きやすかったもの
2023年8月19日 15:29
整理・タイトル写真加藤文宏前回なぜ母親たちは自主避難を選択したのか250キロメートルも離れた場所から 2011年3月11日に発生した福島第一原子力発電所事故に際して、首都圏で被曝を恐れる人々がいたのは奇妙なことではない。ところが真偽不確かな情報を真実であると確信する者が多数現れ、しかも科学的で合理的な説明を受け入れず、家族を割ってまで母子のみで関西や沖縄などへ避難する者が現れたのは反応が
2023年8月26日 12:33
整理・タイトル写真加藤文宏協力/ハラオカヒサノ第一回第二回不可解な保養が作り出した被害幻想 「保養」と聞けば、体を休ませて健康を養うことを思い浮かべるのが普通だ。だが避難や移住を意味する「保養」があった。厳密に言えば、今もある。この「保養」は2011年に発生した原発事故のあと登場し、きわめて特殊な活動であるため一部の人々には強烈な印象を残したが、特殊さゆえに実態が一般に知られないま
2023年9月3日 10:51
整理・タイトル写真加藤文宏第一回生協が母たちに届けた原発事故 被曝を恐れて首都圏から自主避難した母親がいる。彼女らが抱えていた不安は、妄想によって生まれた感情ではなく、日常的に接していた情報から芽生えた確信だった。 この時期に、少なからぬ数の生活協同組合(生協)が会員のほとんどを占める女性たちに伝えた情報は、他の食料品店が伝えたものとも、政府や自治体が伝えたものとも大いに違っていた。
2023年12月6日 12:01
はじめに 今回の記事は、原発事故と宗教の関係を考えるための出発点です。未開拓の分野へようこそ。 宗教者が原発事故の後に被災当事者を不安に陥れたり、差別的な言動をしたのではないか。過日X(Twitter)上で、このように問われるできごとがありました。 例として挙げられたのは、被災地の子供たちが被曝して死んでいくとした「葬列デモ」です。2011年9月1日および10月18日に行われた葬列デモには、