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メンタルが弱いことのメリット

メンタルは弱いくせに、体の痛みには相当強い方だ。
というより、おそらく痛覚が鈍いのだ。
その証拠に、体のあちこちに常に青タンや擦り傷が絶えない。
いつできた傷なのかもよくわからない。
気づくと、そこにあるのだ。

これが逆だったらよかったのに、といつも思う。
些細なことで傷つくハートを持っていると、人が怖くて避けてしまい、ついつい誰もいないところで無謀な探検を繰り返しては、知らず知らずのうちに傷を作ってしまう。
メンタルが強くて体の痛みに弱ければ、外から見えない他人の悪意に気づかず(または意識できても気にならず)、誰がみてもわかるケガなどで大騒ぎして心配してもらえて「私の周りは優しい人たちばかりだわ」なんてポジティブに思っていられるのだ。
いいな、いいな。
そういうものに私はなりたかったよ。

さてこれは、先ほどできた傷。
ハサミで裏紙をカットしてメモを作っていたら、ざっくりいってしまった。
ハサミの先で皮膚を切ると、こんなふうにV字型の傷口ができる。

なぜ何もせず、放置しているかというと、まだ早朝なので、起き出してリビングでゴソゴソと救急箱を探していると、夫が「お前のせいで目が覚めた。まだあと2時間も眠れるのに」とモーレツな勢いで怒るからだ。
体の痛みに強くメンタルが弱いと、こんな時、治療よりも怒られないことを優先してしまう。

仮にハサミで切ったのが夫なら、朝から私を叩き起こして
「救急箱はどこだ?いや、救急車を呼べ!縫った方が治りが早い」
などと大騒ぎするのだ。
なんて羨ましい。
人間として、こちらの方が生き抜く力があるように思う。

こう考えてくると、体もメンタルも鈍感な人というのが、人類最強なのではないか、という考えに至る。
格闘技をする人なんて、まさにそれだろう。
心が鈍感じゃないと、他人を殴る蹴るして平気でいられるはずがない。(偏見)
体が鈍感じゃないと、あんなに殴る蹴るされて平気なはずがない。(さらに偏見)

適材適所というのは、こういう時に使う言葉なのかどうかよくわからないが、私はメンタルが弱くて本当によかった。
他人を殴ったり蹴ったりなんて、絶対できない。
女子プロレスラーの道を選択できないほど、最弱なメンタルの持ち主でよかった。
強いてあげれば、メンタルが弱いことのメリットって、こんなところじゃないかな。

**連続投稿761日目**

7:30。傷パワーパッドを貼った。もう安心

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はんだあゆみ
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