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キノコの役割

今日は衆議院選挙の投票日。

投票所に指定された小学校の裏山は、私の庭だ。
よくキクラゲが取れる。
投票のついでに、キノコを探しに行くことにした。
涼しくなったので、そろそろ蚊の大群も姿を消していることだろう。

夏が来てから一度も山に入ってないので、山の変化も気になる。
入り口にバイクを止めて歩いて登っていくと、崖が崩れているところが何箇所かあった。
そういえば、来る途中の麓の住宅街の裏山でも、崖崩れから家を防護する工事が行われていた。

松山では、2024年7月に松山城のたつ「勝山」という山が豪雨で土砂崩れを起こし、2人の人命が失われている。

勝山以外にも、市内のあちこちに低い山があり、麓まで人家が迫っているため、予防のための手立てがなされているのだろう。

私のキクラゲ畑である放棄されたみかん山は、誰に顧みられることもなく、崩れるがままになっている。
道の下が、増水でえぐれて雪庇のようになっている箇所があり怖い。
山側を慎重に進む。
春にキクラゲが大豊作だった倒れたクヌギの木は、腐食が進んでぼろぼろになっており、違う種類のヒョロリとしたキノコが生えていた。

なるほど、キノコには役割と順番があるようだ。
キクラゲはまだ倒れていない、生きている木から生えることもある。
最初に樹木に侵入し、倒すところまでが、キクラゲの役割なのだろう。
その後、中身を腐らせて土に帰すのは、べつの菌の仕事だから、キクラゲはクヌギからいなくなってしまったのだ、きっと。

これはまだ生きている木だけれど、よく見るとずっと上の方に丸い穴が空いている。(逆光で写真は撮れず)
たぶん、キツツキが餌の虫を探して開けた穴だろう。

私の庭であるこの山では、フジにキクラゲがよく生えている。
竹藪に落ちている、折れたフジヅルには半分くらいの確率でキクラゲが生えている。

もともとフジの表面にキクラゲの菌がくっついていて、それが強風で折れたりすると、そこから菌が内部に侵入するのではないかと思う。
そして、領土を拡大するために、キクラゲを生やして胞子を飛ばすのだ、きっと。

フジヅルが絡まっている木は、生きていてもちょっとした傷から、キクラゲの菌の侵入を許してしまうのだろう。
例えば、先ほどの「キツツキの開けた穴」みたいなところから。

で、中のセルロースがキクラゲの菌に分解されて弱ったところに、台風なんか来てしまうと、その木は倒れて他のキノコたちの餌場となり、粉々に分解されてしまうということなんだろう、たぶん。

すごいなあ。
よくできてるなあ。
毎年、古い木は分解されて土に戻り、そこから新しい木が生える。
森は森だけで循環しているのだ。

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はんだあゆみ
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