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「はい」なのか「いいえ」なのか
相変わらず、トマトのレビューが終わらない。
実はついたので、もうじき食べられると思うのだが、足掛け2ヶ月、このトマトくんたちと付き合っていることになる。
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部屋の中にスクスク育つナニモノカがいる、というのは、思った以上に精神衛生上、良い効果があるように思う。
相手が「生きている」と思えば、まめにケアもするし、時々は話しかけたりもする。
はたから見てると気持ち悪いかもしれないが、少なくとも私には、この生活は向いている。
食べられるものを育てるのは、純粋に楽しい。
さて、そんな私の元に、またしてもレビューのご依頼がやってきた。
1番苦手な「おしゃれアイテム」のレビューである。
何が苦手って、まず、レビューのための写真を撮ろうにも、それを使いそうなオシャレ友達がいないので撮影に困るし、次に、おしゃれワードがまるでわからないので、全体的に昭和感漂う記事になってしまうところが困る。
結局、写真は、自撮りでお茶を濁したりすることになるのだが、「自撮りはモロにそれとわかるのでやめてください」というご指摘を、編集さんからいただいている。
そこで今回は、仕方なく夫にモデルを頼んでみた。
以下、夫との会話。
「レビューのモデルをお願いしたいんだけど、午後から時間ある?」
「俺にモデルをさせるなら、時給10万だぞ」
「じゃあいいや。どこか、観光地に行って通りかかった人に頼むことにする」
「それは、その人に申し訳ないな。どこで撮るんだ?」
「グラウンドの向こうに小さい公園があるでしょ?そこがいいかなと思うんだけど」
「遠いな。寒いし」
「お願いできるなら、私の指定した服を着てほしい」
「嫌だ」
はい、ここまで読んで、この依頼に対する夫の答えが「イエス」だと思った人はどれくらいいる?
私は、全然わからなかった。
というより、積極的に「ノー」といっているようにしか聞こえなかった。
だって「嫌だ」って言ってるし。
そこで、昼ごはんをゆっくり食べて録画した朝ドラを見ながら、どこに行こうかと作戦を立てていた。
夫は、午後から空港に飛行機を見に行くと言っていたが、天気もいいのに、布団に転がって本を読んでいる。
「天気いいみたいだけど、まだ出かけないの?」
「お前が飯を食い終わるのを、待ってるんだが」
「え?私も空港に行くの?」
「いや写真のモデル」
「ええええー?!」
私は驚いてしまった。
あれで、本人は「イエス」と言っていたつもりだったなんて。
「だって時給10万円って言ってたじゃん。断られてると思ってたよ」
「そんなの冗談だろ。冗談が通じないやつだなあ」
そのまま夫は、不機嫌そうに出かけてしまった。
私はこういう時、たいてい、「冗談が通じない私が悪い」ということにされてきたんだけど、書いてみて、これは絶対違うと確信を持った。
「イエスかノーか」を曖昧に濁したままにしている状態が、よくないのだ。
どちらか、はっきり言わない夫も悪いし、しつこく確認しない私も悪い。
「たぶん、こうなんだろう」は良い結果を招かない。
嫌がられても、不機嫌になられても、
「はいなの?いいえなの?どっち?」
としつこく聞くことにしようと思う。
**連続投稿708日目**
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