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【北陸ウミウシ日記】2023年7月16日 水温28.0~29.3℃ イルカニアミス

本格的夏日の襲来。
気温は35℃を超え、海水浴場の駐車場は、どこも満車であった。

そんな中、今日もスイスイとバイクで海へ。
しかし、私は知らなかった。
目的の海に、早朝、イルカが出没していたことを。

朝の4時から海水浴にいらっしゃる、その気合が裏目に出たのだろうか。
誰もいない海で、誰に救助されたのだろう。
自力で陸に戻られたのだろうか。
それにしても、先日、水晶浜には「イルカが嫌がる超音波を出す機械」が取り付けられたはずなのに、早朝は起動していなかったのだろうか。
心配で、続報が気になる。

午後2時。
イルカ事件があったにもかかわらず、水晶浜の駐車場は満車だった。
お隣の竹波に向かったのだが、到着していざ海に入ろうとしたら、一組の父娘が
「沖にイルカがいたから、上がってきた」
と、浜にいた家族に言っているのが、聞こえてしまった。

うわ、どうしよう。
知らなければそのまま行くところだが、イルカが来てると知ったら、ちょっと勇気が必要だ。
聞き耳を立てていると、イルカはその父娘がいた場所の海底付近を、南から北へ泳いでいったらしい。
「テトラポットの近くを泳いでいた」という情報から、浅瀬なら大丈夫だろうと、海岸沿いの岩場を攻めることにする。
水の濁りは昨日よりずいぶんましだが、ウミウシはあまりおらず、アメフラシばかりだった。

クロヘリアメフラシ
ジャノメアメフラシ

泳いでいると、時々、波に流されたウミウシを見つけることがある。
今日は、流されたクロヘリアメフラシに遭遇した。

クロヘリアメフラシ 体長1㎝

波間を漂う(泳ぐ?)時は、このひらひらした部分を開くものらしい。
ひらひらは、『側足(そくそく)』という。
海中でパラシュートを開いているようだ。
私が見た限りでは、意識して運動している風ではなかったが、大型のアメフラシでは、この側足を動かして泳ぐものもいるらしい。

一時間ほどウミウシを探してうろうろしたが、水晶浜の方から風に乗ってアナウンスが流れてきた。
「ただ今、イルカの目撃情報がありました。ただちに陸に上がってください」
北上していったイルカは、またもや南下して水晶浜に現れたらしい。
超音波の効果より、イルカの好奇心が上回ったのだろう。
すずちゃんと思しきイルカは、今年の夏は、敦賀半島の西部を棲みかと定めたようだ。

しかたない。
来週からは、ちょっと遠いが、遊び場を変えることにしよう。

**連続投稿532日目**

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