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うつ病の原理について

このnoteでは私がうつ病になられた方との会話などを通じてうつ病の一般原理となる仮説を立てるに至ったのでそれを説明する。合わせてうつ病にどう対処したらよいかについての私案と思いを書く。

何がうつ病の原因なのか

「2つ以上の『同時に成り立たない』願いを持ってしまうこと」が原因だという仮説を提示したい。
例えば、
 ①仕事では絶対に同僚やお客様の役に立ちたい
 ②そのために必要な仕事の中の〇〇は絶対にやりたくない
という願い(≒欲求)を持ってしまうと、絶対にやりたくない仕事をすることなく役に立つことができない(①と②が同時に成り立たない)ため、脳に過剰な負荷がかかり、身体に異常が生じるのだと考えている。
鍋田恭孝「うつ病がよくわかる本」(日本評論社)ではうつ病を「こころの関節炎」という例えを使って説明されている。足の使い方が悪くて関節炎になるように、心の使い方の問題でうつ病になるということである。

うつ病における性格特徴と仮説との関係

上で上げた本では、うつ病における性格特徴を2軸4象限で表現している。
横軸は<外界の枠組みへの依存>、<他者への依存>
縦軸は<強力に役割に徹する・エネルギーが高い>、<自己愛・自分の欲求が中心・エネルギーが低い>
として分類している。
<外界の枠組みへの依存><強力に役割に徹する・エネルギー高>
 メランコリー親和型うつ病と呼ばれ、役割へのこだわりや罪悪感・強迫性が強いとされる。
<外界の枠組みへの依存><自己愛・自分の欲求が中心・エネルギー低>
 現代型うつ病ではないかとされる。
<他者への依存><強力に役割に徹する・エネルギー高>
 ヒステリー性うつ病とされる。愛する人のためなら頑張るといった特徴がある。いわゆるメンヘラもこの部類に属するのではないかと考えられる。
<他者への依存><自己愛・自分の欲求が中心・エネルギー低>
 未熟依存型うつ病とされる。他者に依存できれば安定するといった特徴がある。

いずれの場合でも、外界の枠組みまたは他者へ依存している。これは外界からの要請や他者に対して「~するべき」や「絶対に~であってほしい」といった考えを持っていることを表していると思われる。
そして、私が思うに「それ」が叶わないときにうつ病になるのではないか。
 「絶対に〇〇するべき」・・・でも「自分(他者)はそれが出来ていないし、絶対にできるようになりたくない(なって欲しくない)」といった状況が考えられる。

そんなに簡単な話なのか?

ここまで読まれて上記の疑問が浮かぶのは当然だと思う。ここで問題なのは、当事者の方は「自分が何を願っているか」に無自覚である場合がほとんどだということである。
私は後輩(以下Aさん)をうつ病にしてしまったことがある。当時は理由がわからなかったが、下記のような状態だったと思われる。
 ①Aさんは私の言うことは聞かねばならない、役に立たなくてはならないと思っていた
 ②Aさんは私が指示した仕事を(無意識下で)絶対にやりたくないと思っていた
この場合、①と②が同時に成り立たない。
このせいでうつ病になってしまったと今は考えている(ちなみに今は復帰し別の部署で活躍されている)。

結局どうしたら良いのか

もし、この文章を読まれている方がうつ病と診断された方ならば、下記を試してみてほしい。
 1)自分が絶対に嫌なことを書き出す
  (道端の犬の糞を食べる、とかアホなことでもなんでも)
 2)その中で「同時に成り立たない」ものを探す
  (見つからなければ1)に戻る。ちょっと嫌まで広げる)
 3)同時に成り立たない願いの内、いずれかを「捨てる」練習をする

私の仮説が正しければ、同時に成り立たない願いをなくすことができればうつ病は必ず治ると考える。ただ、無理に「願いを捨てる」ことに固執しないように気をつけて下さい。その「願い」はあなたを形作るとても大事なものなので、捨てることが出来ても毎日1%くらい捨てるのが限度だと思っておいた方がいいです。それに「願いを捨てる」という願いが強く生じると、同時に成り立たない条件を満たしてしまうので、気楽にやるのが望ましいです。

もし、この文章を読まれている方が、近くにうつ病と診断された方がいてその方を助けたいと思うなら、上記で書いたことを当事者と一緒にやってみてください。必ず助けられると信じることがコツです。

まとめと思い

->うつ病は「2つ以上の『同時に成り立たない』願いを持ってしまうこと」が原因
->でも当事者は自分が何を願っているかに無自覚
->願いを書き出して同時に成り立たないものを見つけよう。そして少しづつ捨てていこう
->うつ病はこころの関節炎。心の使い方を変えれば、必ず治ります。信じましょう。信じるだけならタダですから、どうせならより良い未来を信じましょう。



ここまで読んでいただきありがとうございます。私はあなたが幸せになることを願っています。これは冗談ではなく本気です。そのためにこのnoteを書いたのですから。私はこの世界に生まれる全ての方が、物心つくころには、この世界が善意と希望に満ちていて、この先の人生は素晴らしいという確信が得られ、それが永続する世界にしたいと考えています。一人残らずです。こう考える人が十分増えてある臨界点を超えると、本当にそれは実現すると信じています。信じるだけならタダですから、どうせならより良い未来を信じましょう!

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