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【即興詩】2022/10/19「営み」

夕陽が紅く照らすビル群を眺めながら
途方もない人間の営みを想像した

どれだけの人間が生き
どれだけの人間が死に
この街は 時を進むのだろう

僕はそれらの一部となって
つまり、歯車となって
この地球の営みの一躍を担っている

そう考えたら

どれだけ突飛なアイデアも
どれだけ平凡な調理法も
全ては私のためであり
全ては何の意味もなさない
ただ、営みがそこにあるだけ
ただ、「営みが」、「そこに」、「あるだけ」

気がつけば淋しく笑うビル群に
私はそっと ため息を交わした

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