白梅をあなたに

白梅しらうめの、額にあたる部分の紅色は、花びらの清らかな白さをいっそう引き立てる。

梅暦うめごよみという言葉は ”梅が咲いたのを見て春を知る” という意味らしく、梅は早春に咲く花だ。

子供の頃、春先になると、庭から手折って来た一枝の梅が、窓辺に生けてあったことを思い出す。
朝、ひんやりと冷たい空気の中に、甘く清々しい、馥郁ふくいくたる白梅の香りが漂い、何度も鼻をひくつかせ、その匂いを胸いっぱいに吸い込んだものだ。

散りぬとも香をだに残せ梅の花恋しき時の思ひ出にせむ
- 古今和歌集 -

春馬くんが、5年という歳月をかけ、全都道府県を周り作り上げた書籍『日本製』
日本の伝統工芸、技術、名産品を真摯に取材したこの本は、日本製品、それらを製作している方々へ対する春馬くんの敬意、知的探究心が詰まった一冊だ。

あなたは、ずっと海外を目指しながらも、日本文化にも目を向け、決して蔑ろにすることはなかった。
日本を心から愛していた。

将来的には『日本製』で築いた、職人さん達とのネットワークを活かし、伝統技術を伝えてゆくための後継者の育成、海外へ日本の伝統工芸品を広めてゆく一旦も担ったかもしれない。

天外者てんがらもんとは、やはりあなた自身のことだった。

あなたの志しは
必ず受け継がれてゆくーー

白梅の花言葉

気品
・
清香
・
高潔
・
澄んだ心