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タンポポをあなたに

日本では春になると姿を見せるタンポポは、こちらの国では春と夏の境目あたりに咲きはじめ、そこから夏の終わり頃まで長く、道端など何処にでも咲いているのが見られる。
野原で黄色のタンポポが辺り一面に咲いているのを見ると、初夏の光が感じられ、夏至祭で被る花冠にもタンポポは編まれている。

ヨーロッパでは古くから恋占いにも使われていた花だという。
花言葉の一つである "神託" とは、神のお告げを表す。
タンポポの綿毛を一息で全て吹き飛ばすことができれば、恋が叶うといわれていた。
綿毛は、そよ風にのって数キロ先までも飛んでゆくらしい。

タンポポといえば、ほわっと丸くて黄色の素朴な花だと思っていたら、日本には古くからある在来種の白いタンポポ・シロバナタンポポというものもあることを初めて知った。
西日本ではさして珍しくもないというが、東日本でしか暮らしたことがない私は、まだ一度も見たことがない。
近年では外来種のセイヨウタンポポに圧倒されて、咲く場所が狭まっているという。
白いタンポポも、いつまでも咲きつづけていてほしい。





私たちは未だこの地上で

泣いたり、後悔したり

寂しがったり

そんな私たちを

あなたは

あの春の陽だまりのような

柔らかい笑い声をあげながら

青空の上から

眺めているのか


タンポポの綿毛よ

春風に乗って

私たちの愛よ

あなたに届け




タンポポの花言葉

愛の神託

幸せ

神託

真心の愛

白いタンポポの花言葉

私を探して

私を見つめて


タンポポの綿毛の花言葉

別離








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森野 しゑに
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