ゆるんで、ひらいて、私に還る。「和草ハーブボール×リラックスヨガ」ワークショップ体験記
—— この質問にドキッとした方も、多いのではないでしょうか?
わたしは仕事柄、日々朝から晩までPCとにらめっこをする生活。
加えて、やむを得ない事情で急遽転職活動をすることになり、気づけばヘトヘトになっていました。
心も身体も限界かもしれない、一回リセットしたい…!
そう思ったときに開催を知ったのが「和草ハーブボール×リラックスヨガ」のワークショップ。
引き寄せられるように今のわたしに必要なものに出会えた喜びで、ウキウキと心をはずませながら、当日を迎えました。
春分の日に、いちばん身近ないのちである「わたし」をいつくしむ
今回参加したのは、ヨガティーチャーのつばきもとあきこさんと、和草ハーブボール®︎アドバイザー / ぬくもりデザイナーのたまさんが主催してくださった「五感をひらく春」ワークショップ。もうタイトルが素敵…!
穏やかな香りの和草をつかったハーブボールを手作りして蒸し、身体を温めてゆるめたあとに、リラックスヨガを行うという内容でした。
場所は、東京都杉並区荻窪から徒歩15分の中道寺というお寺の離れで開催。
畳、縁側、木の梁…どこか懐かしさを感じられるような落ち着いた空間で、ここに居るだけで心が洗われるような気持ちになります。
開催された3月20日はちょうど春分の日。1年のうちで昼夜の長さがほぼ同じになる日だとされていますが、この日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」でもあるそうです。いちばん身近な生物である「自分」をいつくしみ大切にする日にしましょう、とお話を聞いた時、改めて日頃は無関心なわたし自身のこころとからだの声をちゃんと聞く日にしてみようと思ったのでした。
畳の懐かしさや柔らかさを感じたり、
縁側の陽だまりのあたたかさに「なんだか春って嬉しいな」と思ったり、
出していただいたお茶の温かさや優しい甘さを味わったり。
始まる前から癒されていきます。
輪になって参加者みんなで自己紹介をしたあと、いよいよワークショップのはじまりです。
ちぎって、香りを楽しんで、温もりを感じて。五感で味わうハーブボール
和草ハーブボール®︎は、日本人のわたしたちに馴染みのある和草を使います。
生まれ育った土地のものほど、自分に最も合うという「身土不二」の概念を元に考えられているそう。
西洋のハーブよりも穏やかで優しい香りで、どこか「懐かしさ」を感じられることも特徴です。
ハーブをちぎって、布で包んで、持ち手をぎゅっとしばって。
手を使って作業をすることで、それぞれ手触りや感じる香りなど、味わうものは違うはず。講師のたまさんの「そんな個性的な自分を【面白がって】ほしい」という言葉が心に残りました。何が素敵だと思うか、好きだと思うか、それもまた、自分らしさなのですよね。
みんなで何かを手作りするのはいつぶりなんだろうと、そわそわ、わくわく。
まずは、ハーブの説明を聞くところから始まりました。
この日に用いたものは、よもぎ・月見草・どくだみ・すぎな・たんぽぽ根・月桃・くろもじ・くわの葉・びわの葉・柚子の全部で10種類。
ベースはよもぎにすることが多いそうですが、それぞれ期待できる効果が違うので、今の自分が力を借りたいハーブたちを選んでいきます。
わたしは、よもぎを中心に、女性特有の身体の悩みに寄り添ってくれそうなものや、花粉の季節に力を貸してくれそうなハーブを多めに取り入れてみました。
見て、触れて、実際にちぎってみると香りもよくわかります。
名前だけは聞いたことがあるハーブが多かったのですが、香りや特徴を知ることでより愛おしく感じられました。
わたしは幼い頃、よもぎを摘んでお団子を祖母と作った思い出があるので、「よもぎってこんな姿だったな、この香りは知ってるな」なんて、ノスタルジックな気持ちになりました。
ちなみに、どくだみの葉はロイヤルミルクティーの香りがするんです。ちょっと意外ですよね。
各々お気に入りの布を選んで、いよいよハーブをちぎる工程へ。どの布を選ぼうかな、と考える時間も、自分の心と向き合う時間だったように思います。
ハーブをちぎる時間は、みんなで何気ない会話をしたり、手触りや香りを楽しんだり。夢中で手を動かすと、心が解放されていきます。
続いて、ちぎったハーブたちを選んだ布につつみ、ぎゅぎゅっと揉んでさらに潰す工程へ。そして形を整えて縛ったら、完成です。
身体に直接ハーブボールをあててほぐしていくので、葉や枝などが当たって痛くならないよう柔らかく、でもほぐしやすいようにしっかり包んで適度な硬さをもたせることがポイントとのこと。
わたしは試しに肩や額に当ててみて、感覚を確かめながらつくりました。こんな風に自分の身体と向き合う時間も大切だなと実感。
当日は完成したハーブボールを実際に蒸し器で蒸して、思い思いに身体を温めほぐす時間もありました。じんわりとした温かさと優しい香りに包まれる時間は、至福。自分をいつくしむ感覚を味わい、こころもからだもゆるんでいきます。
リラックスヨガを通して、自分のからだと対話する
ハーブボールでゆるんだこころとからだ。リラックスヨガでさらにひらいていきます。
ヨガは何度かやったことがあるわたしですが、畳の上でやるのははじめて。
優しくからだを受け止めてくれる感覚が、もう、心地良い。寝転ぶと見える、木の天井。
小さい頃に祖父母の家の畳の部屋でごろんと寝転がった時間。実家での夏休みの、まどろむ昼下がり。記憶が呼び起こされて、わたしにはこういう時間が足りてなかったのかも、とふと思いました。
講師のつばきさんのガイドに合わせてゆっくりと呼吸をひとつ、ふたつ。
呼吸することだけに集中する時間なんて、普段のわたしにはありません。目を閉じてそうしていると、だんだん自分の身体の声が感じられてきました。
自分の身体なのに、自分で気づいてあげられていなかったなとちょっと申し訳なく思いつつ、こうして「気づけた」ことで大事にしようと思えました。
いままで気づいてあげられなくて、ごめんね。
お世辞にも身体がやわらかいとは言えない私。なのでみんなと一緒にヨガをやるのは、実はちょっと恥ずかしいと思っていたんです。
でも、始まってみると不思議なことに、周りのことは全く気になりませんでした。
穏やかな環境の中で、こころとからだ、どちらもゆるまったからこそ、一層、深く自分とつながる時間を過ごせたのだと思います。
自分と向き合う時間が、わたしを優しく整えてくれた
ヨガを終えて外を見ると、いつの間にか外は雨が降っていました。
恵みの雨と言われるように、雨は大地をうるおし草木や農作物を育ててくれますし、浄化してくれる効果もあるそうです。
お天気も、わたしたちの生まれ変わりを後押ししてくれているように感じ、清々しい気持ちになりました。
最後に、素敵な時間を過ごさせてもらった感謝の気持ちをこめて、あと片付けをしました。
そして帰る時にはまた雨が止み、やわらかな春の風がふわり。わたしはこんなことを感じながら、帰路についたのでした。
こころもからだも整う、和草ハーブボール×ヨガのワークショップ。次回は、6月半ばごろに開催予定だそうです。
詳細が決まり次第講師のお二人のSNSでお知らせがあるとのこと。ぜひ、フォローして案内をお待ちくださいね。
和草ハーブボール®︎アドバイザー / ぬくもりデザイナー たまさん
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