読書記録35『金曜日の本』吉田篤弘 ただ自分の好きな本を読んで、それで本が好きになった。
こんにちは、だるまです。
『金曜日の本』と言うからには、金曜日に読み終えたくて24日金曜日の23時50分ごろに読了。下書きのまま放置していました。
吉田篤弘は、『なにごともなく、晴天。』で初めて出逢い今作が2冊目です。相変わらず装丁がすてき!
読書案内ではないですが、著者の読書遍歴や子供の頃の思い出がしんしんと書かれています。
本に関する話題が多いので、共感した部分を少し引用します。
本とのつきあいかたについて、本と時間の関係について、すっきりとした文章で記されています。
愛情があるのに、淡々とした言葉で綴られているのが好きです。
借りてきた本に付いてくる期限のおかげで、本を読めるという事実もあると思います。買った本はなかなか読みません。
あとがきは良い文章が雪崩をおこしていたので一部引用します。
本好きだというと、「面白い本ある?」と聞かれることが多いです。
それに対して、この文章を引用して答えたい気持ちになります。
もちろん、こんなことを言ったら友達がいなくなるかもしれないので、最近読んだ本をおすすめしていますが。
そして、そのあとの文章が素敵なのです。
そうなんです、吉田さん。まさにそうなのです。とヘドバン気味に頷きました。
本が好きになるとは、自分だけの好きな本を見つけることだから、他人からのおすすめを一応聞きつつ、開拓していくことが楽しい。
そう思っていたら3ページ後に同じようなことが書かれていました。
あまりに長い引用になってしまうのでちょっとだけ。
本屋さんに行って、背表紙を睨みつけるように眺めて、目に留まった本を引っ張り出す。だんだん本に囲まれて酸欠になる。
その楽しみをきれいに言語化してあります。
また来年も、本を見つけ出すのが楽しみです。
かしこ