#45 クライアント企業の「顧問」に会ってみる
私はクライアント企業についてより理解を深めたいとき、また、人材戦略を練るお手伝いをするとき、その会社の「顧問」と名のつく方をご紹介いただき面談することがよくあります。
以前にある社長と話をしていて「社長は悩んだり迷ったりしたとき、誰に相談するんですか?役員にも話せないようなこともあるかと思いますが」と質問した際、「顧問を置いている」という答えが返ってきました。「ぜひお会いして、御社に対してのお考えをお聞きしたい」とお願いしたところ、それが実現し、以来さまざまな会社で顧問の方とお話しする機会をいただいています。
「顧問の方に会わせてください」と言っても、抵抗感を示されるようなことはほとんどありません。そこで警戒するような経営者なら、そもそも「顧問」などをそばに置かず、自分自身で解決します。「自分の会社のことを真剣に考えている人たちが、よりよい方向性へ向かうように知恵を出し合ってくれるのは歓迎」という考えの経営者は少なくないようです。
「顧問」という肩書の方にかぎらず、何かあったときに相談するブレーンを外部に持っている経営者は増えているように感じます。その理由として、経営者の高齢化、あるいは、「海外展開」など新たな施策が必要となっているのを背景に、世代交代が加速しているということがあります。
経営権を譲られた2代目、3代目などは、新しい事業計画や戦略策定といった「攻め」の動きは得意でも、「守り」の部分で見識が欠けていることも多く、リスクマネジメントの面で外部ブレーンを頼るというわけです。もちろん、コンサルティング会社を利用しているケースもあります。
クライアント企業にそういう存在があるかどうかを聞き出し、会うチャンスを作ってみてはいかがでしょうか。
しかも、「顧問」「コンサルタント」といった人物は幅広い人脈を持っている方が多数。信頼を得られた場合は他の会社や人を紹介していただけるなど、意外な収穫を得られることもあります。
―
お客様や周囲の人々とよりよい関係を築き、あなたのビジネスがより大きく、喜びに満ちたものとなるよう、人生がキラキラと輝かしいものになるよう、心よりお祈りしています。