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オンラインとオフラインを組み合わせていこう

オンライン化の加速

近年、色々なもののオンライン化が進んでいる。

会議、セミナー、コンサート、そしてオンラインレッスンに関しても、器楽レッスン、ヨガレッスン、語学レッスンなどさまざまな分野にわたる。

何より今年はコロナの影響もあってさらにオンライン化が加速した。

そういう私も、今年になって初めてピアノのオンラインレッスンを始めた。というのも、ロックダウンでプライベートレッスンの手段がそれしかなかったから。

2019年から講師として務めているエアフルト大学も、先学期は完全オンラインへ切り替わった。

SNSを開くと、「あなたのビジネスをオンライン化してもっと自由に働こう!」といった趣旨の広告をよく目にするようになった。

私自身の仕事の大半をオンラインに切り替えてみて、様々なオンラインレッスンやウェブナーを受けオンラインコンファレンスに参加して、オンラインの良さは実感としてもある。

オンラインの良さもある

実際、オンラインでできる、というオプションがあるのはとても大きい。私の専門分野であるピアノのレッスンも実際にやってみて、本当に思っていたほど悪くないな、と思った。コロナ期が過ぎて普通に対面レッスンができるようになっても、例えば私が日本に一時帰国してるときや生徒さんが風邪気味でレッスンには来られないけれどオンラインレッスンを受けたいときなど、この選択肢があるのはありがたいなと感じた。

かつ、家から仕事ができるというのはとても効率がよい。世界のどこにいても仕事ができるのも、ありがたいことだと思う。

オンラインでは難しいこと

しかし。

同時に、すべてをオンライン化することにはまだ少しの疑問が残る。少なくとも、私の場合は。

ピアノレッスンの例でいうと、生徒さんの姿勢や身体の使い方などは、実際の対面レッスンの中で一緒に試しながら直していく方が効率がいい。

繊細なニュアンスや響きの美しさなども、オンラインだと少し伝わりにくい気もする(ただこれに関しては動画を送るという選択肢もある)。

何よりオンラインだと五感を使っての「体験」が難しいのだ。

弾いている最中に先生が送るエネルギーや気のようなものが伝わりにくい。

曲の中での「ここ歌って!」とか先生が同時に歌う、とかのライブならではのレッスン形式ができず、どうしてもオンラインレッスン向けの指導法に切り替える必要性が出てくる。

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旅をしたときの空気感。匂い。臨場感。

こういう「体験」を通じて受けた感覚や感動は、私たちの記憶に残りやすい。

インターネットを駆使しながらオンラインの良さを最大化しつつ、同時にこれまで同様に、体験を提供できる場も積極的に作っていくことが、これからの時代を生きる私たちの使命なのかなと思うのです。

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大木 美穂
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