佐佐木信綱 短歌
ぽっかりと月のぼる時
森の家のさびしき顔は
戸を閉ざしける
佐佐木信綱
作者は かわいらしい唱歌「夏は来ぬ」の作詞でも知られます
「卯(う)の花(はな)(ウツギの花)の 匂う垣根に
時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ」
アニメのように情景がクッキリとうかぶような歌を詠む歌人です
月夜の廃屋
寂しい情景ですが あじわいには ほがらかなものが混ざる気がしてなりません
うしなわれた生活が家屋だけをのこし
暮らしの気配はかつてのもの
そこに惹かれた宿りしものに 月はうかぶ
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