ファーストキス
思いっきりネタバレしますので、ここから先見る方は程よくネタバレ気にせずに記しているので、ネタバレに関してはご自身の判断でお願いいたします
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⚠ここから思いっきりネタバレします⚠
気付いたら無になってしまっていた夫婦が離婚する日に不慮の事故で死んでしまった
餃子を焦がしてしまう前に戻りたいと思ったら、なぜか15年前にタイムスリップ
結婚前の夫、駈と出逢ってしまう
そこで夫を死なせない気持ちがカンナに芽生えて、駈と仲良くなるように画策する
駈の好みを把握しているからこその、すぐに打ち解ける
そして帰りに事故に合わないように仕向ける中で、上手くいかず何度も試みる
そして大学教授の娘から死ぬ前の駆さんは幸せでしたか？と言われて今までの殺伐とした生活に気付き、事故に合わないようにではなく、そもそも自分と結婚しないようにすればいいんだと気づく
そんなカンナの想いもよそに駆はカンナに恋をする
そしてふとしたキッカケで、自分が死ぬことを知ってしまう
今恋をしてる女性は15年後の妻
死なないように悪戦苦闘している中、そのままでいいと
あなたと出逢えなくなるなら、だったらそれまでの幸せを…ここでもう涙腺崩壊
そこで初めてのファーストキス
タイトル回収も絶妙でもうずっと泣いている
そして無だったはずの日常がずっと愛が溢れている他愛のない日常に
でも駈は知っている
だって15年前に未来の妻に逢って恋をしていたから
そしていざ、その日が来る
事故の知らせを受け、虚無になるカンナがカレンダーを捲ったら落ちた、駆の手紙
そこには15年前の出来事
今のカンナは知らない
幸せだったから
そして3年待ちの餃子が届く
ありがとう。と笑顔のカンナ
ここまでもう涙は枯れない
嗚咽並みの大号泣かましたいけれど、映画館なので我慢
でも涙は止まらない
もう一度観た時には冒頭から泣いてしまうだろうな
坂元裕二さんのこれ以上にないラブストーリー
塚原あゆ子監督だから出せる、それぞれの機微
どこにも無駄な部分がなく、全部が繋がっていて全部が愛おしい刹那でした
登場人物ごとの備忘録
硯カンナ（松たか子）
無からのやさぐれ、ふくれっ面と、無邪気な頑張りだったりをコロコロ変わる表情、目の動きと口の動かし方で本当にこの人はコケティッシュな演技をしてくれるから、さすがの領域で最後の笑顔でこの作品の全てが昇華された
硯駆（松村北斗）
北斗くんのあてがきですか？ってくらいに北斗くんだった
生真面目でまっすぐで、年齢とか関係なく素直で自分の曲げられない想いもありつつも、打開策を考える
出逢ったころの初めましての人に対して、なぜか惹かれてしまう
時にカンナの発言が不審者過ぎて、ドン引きしちゃう
全てを受け入れて自分が変わる
それによってカンナも変わっていた
ずっと幸せな他愛もない日常
でも知っている15年後の自分
手紙で伝える
その想いの声音までが慈愛に満ちていて、覚悟を決めていて
なんて優しい眼差しで最期の覚悟の手紙をしたためているんだろうって
ずるいよ…泣いちゃうよ