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ステロイド服用記録

こんにちは、もーこです。
秋葉原で「株式会社MoWorks」というWebデザイン会社の役員をしています。

2021年12月に、膠原病の一種で指定難病でもある「成人スティル病」と診断されました。約1ヶ月ほど入院を経て、退院してからはステロイドによる治療を続けています。
病気発症の経緯や診断されるまでの詳しい話は別の記事に書いています。

2023年9月にステロイド内服薬が0mgとなりました。
ステロイドの服用が無くなったことにより、副作用を抑える薬も同時に無くなり、この記事を書いている現時点で成人スティル病で服用している薬はすべて無くなった状態です。

治療開始から約1年半かけてステロイドの服用量を少しずつ減らしていきましたが、服用開始から0mgになるまでどのように量を減らしていったのか、減らしていくなかでどんな症状が現れたのかを記録として残しておきたいと思いました。

また、同じようにステロイドを服用している方向けに体験談のひとつになれたらと思っています。


ステロイド減量の記録

服用開始から0になるまでの記録です。
※noteは表が入れられなかったのでテキストで記載していきます。
左から、飲んでいたミリ数|飲んでいた期間(飲んでいた日数)です。

入院中

30mg | 2021/12/08〜2021/12/14(7日間)
50mg | 2021/12/15〜2021/12/30(16日間)

退院後

50mg | 2021/12/31〜2022/01/14(15日間)
45mg | 2022/01/15〜2022/01/28(14日間)
40mg | 2022/01/29〜2022/02/11(14日間)
35mg | 2022/02/12〜2022/02/25(14日間)
30mg | 2022/02/26〜2022/03/11(14日間)
25mg | 2022/03/12〜2022/03/25(14日間)
20mg | 2022/03/26〜2022/04/22(28日間)
18mg | 2022/04/23〜2022/05/06(14日間)
16mg | 2022/05/07〜2022/06/03(28日間)
14mg | 2022/06/04〜2022/07/01(28日間)
12mg | 2022/07/02〜2022/07/29(28日間)
10mg | 2022/07/30〜2022/08/26(28日間)
9mg | 2022/08/27〜2022/09/30(35日間)
8mg | 2022/10/01〜2022/10/28(28日間)
7mg | 2022/10/29〜2022/11/25(28日間)
6mg | 2022/11/26〜2022/12/23(28日間)
5mg | 2022/12/24〜2023/02/03(42日間)
4mg | 2023/02/04〜2023/03/17(42日間)
3mg | 2023/03/18〜2023/04/28(42日間)
2mg | 2023/04/29〜2023/07/19(82日間)
1mg | 2023/07/20〜2023/09/20(63日間)

ステロイド服用期間
合計652日間(約1年8ヶ月)

※入院中、退院後ともにステロイドパルス、アクテムラや免疫抑制薬との併用はなし。

減薬の方針

ステロイドの減薬方法については退院時にざっくりとした目標がありました。

服用量を50mgから2週間ごとに5mgずつ徐々に減らしていき、最終的には5mgを維持、もしくは飲まなくても良い状態を作る。

退院時のメモ

というものの、これでいきましょうと決めたわけではなく、通院日の血液検査の結果や体の状態をみて、担当医と話しながら毎回減らし方を決めていました。
(減らし方は病院や医師によっても違いがあるため正解は無いと言われました)

減らし方の速度については、
・50mg〜20mgくらいまでは減らせるなら積極的に減らしていく
・20mgからは慎重に減らしていく
という大きな方針がありました。

担当の先生からはステロイド量「20mg」が治療におけるひとつの区切りと言われていたのもあり、まずは20mgが減薬の目標でした。

実際にその通りで、20mgになってから減薬がゆっくりペースになり、通院も1ヶ月に1回、減薬も2mg刻みになりました。

10mgからは、さらに減薬がゆっくりになり1mg刻みになりました。
2mg、1mgの時は2ヶ月以上かけて1mg減らしました。

18mgの時だけ2週間のみの服用に戻っていますが、この時HbA1c、LDLといった数値が高くなりステロイドの副作用と思われたため、減薬して様子を見た方が良いという判断でした。

ステロイド以外に服用していた薬

ステロイド以外で成人スティル病治療で処方されていた薬です。
※1日の服用量
※薬の名前は商品名を記載

参照: Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(https://www.kegg.jp/kegg/kegg_ja.html)

そのほか、50mg処方時には眠剤をもらっていました(名前を忘れました…)
また、成人スティル病とは別で、ジエノゲスト(卵巣嚢腫の治療)も1日2mg服用しています。

ステロイドを減らしていくなかでの変化

減量の経緯や減量する過程で出てきた症状などを記載していきます。

30mg(入院中)

成人スティル病と確定診断を受け服用開始となりました。
飲み始めて熱は36度台に下がったものの体や手足の皮疹が消えず、数値も安定しなかったため、7日後に50mg(自分が飲めるMAX量)に増やす判断となりました。
当時の記録によると服用して最初の7日間のうち1日だけ35mgだった日もありました。←恐らく熱が上がった日があり夜に5mgを追加で服用となったのかと思います。

50mg(入院中)

50mgに増やしてからピタリと皮疹が消えました。
平熱が続き、一部の数値(フェリチンや白血球数)は正常より高かったものの正常値へ戻る傾向だったことと体の症状もなかったため2週間程様子を見て退院となりました。

50〜40mg

退院して自宅療養となりました。
まだステロイド量が多いため「入院しているつもりで過ごしてください」と言われていました。

副作用として不眠(なかなか眠れない、眠っても2、3時間おきに目が覚めてしまう)が出てきました。
処方の眠剤を飲んでも効果はあまり感じられませんでしたが不眠ではあるものの、朝6時にはピッタリ起きることができ、日中も眠くならなかったので生活する上で支障は感じていませんでした。

他にも下記のような症状がありました。

・膝が痛い、違和感がある
・階段を登る時にふらつく
・地に足がついていない感じでふわふわする
・下半身に違和感がある
・自分の体が自分の体ではない感じがする
・便秘になり、炭酸マグネシウムを処方(夜2錠飲むと次の日改善される)

体の変化としては、病気になる前より体重が4kgくらい落ち、足もほっそりしていたため「痩せられた!」と嬉しかった記憶があります…笑

外出はせず、家の庭に出るくらいに留めていました(1月で寒く、コロナ禍でもあったため)

勤務は様子を見ながら始め、在宅リモートで9:00〜16:00の6hくらいを目安にしていました。

40〜25mg

血液検査でフェリチン、ALT(GPT)が正常範囲に入ってきました。
40mgを下回ってからは不眠もだんだん解消され、ほとんど眠剤は飲まなくなりました。
50〜45mgの時に感じていた症状は続いていましたが、順調に減らせている喜びがありました。

勤務も様子を見ながら始め、在宅リモートで9:00〜18:00の8hに延ばしていきました。

25〜18mg

ステロイドを飲み始めてからいちばんの不調期でした。
身体面、メンタル面両方で不調が現れていたと思います。

数値的な変化としては下記がありました。
・HbA1cが正常値より高くなる
・コレステロール値が正常値より高くなる
どちらも副作用と思われますが、特にHbA1cの上昇はステロイドによる糖尿でした。

ただ、どちらも急に値が高くなったわけではなく、検査の度にだんだんと数値が高くなっていったので予兆はありました。

数値以外では下記のような症状がありました。

・知覚過敏(冷たいものが歯に染みる)になった
・胃がもたれて食事の際に量が食べられない
・外出するとすぐに疲れてしまう

知覚過敏は歯茎ではなく歯の表面が染みる感じで、冷たいものに加えて温かいものも染みるようになってしまったため歯医者で染みを止める薬を塗ってもらいました。
歯医者の先生にステロイドを飲んでいると言ってもステロイドとの関連性については何も言われなかったのと、担当医にも副作用なのかは分からないと言われました。
SNSでは同じような症状の方が多かったので、そちらの情報がとても頼りになりました。

また、食べると胃がもたれるようになり一度に食べる量が減ったり、体も疲れやすくなってきたのを感じました。

20mgの時の詳しい状況は別の記事でも書いています。

メンタル面では、ステロイドによる副作用を強く感じて落ち込みがあった時期でした。ムーンフェイスもこの時がピークだったように思います。

だんだん回復してきた喜びを感じながらも、病気では無い頃の自分や周りの人と比べてしまい、できないことに目がいってしまっていたように思います。
今思うと、それも回復してきたからこその落ち込みだったのかと思います。
そもそも今までは、自分のことで精一杯で周りを見る余裕すらなかったからです。

この頃は暖かくなり、外に出る機会も増やし公園などに出かけたり、意識してウォーキングを行ったりしていました。

在宅リモートは継続していましたが、コミュニケーションの限界も感じており、出勤が必要だけれど体力的にまだ厳しい、さらに会社のメンバーとコミュニケーションを取っていく気力もまだ十分ではない感じで、仕事面でも働き方について悩んでいました。

18mg〜10mg

体力が回復して、数値も良くなっていきました。
減薬したことによりHbA1cが良化し糖尿病の薬も回避できました。
ステロイド糖尿だとわかったことで一過性のものだという安心がありました。

減薬のペースはゆっくりになりましたが、減らすごとに体力の回復を感じていました。
20mg前後の時に感じていた知覚過敏をはじめ身体面での不調も無くなって通勤もできるようになりました。
ただ、出来てきたことに過信はせずに体力温存を心がけて過ごしていました。例えばエレベーターやエスカレーター、タクシーを使うなど。

ムーンフェイスも落ち着きました(20mgの時くらいから見ている人にはだいぶ落ち着いたねと言われるようになりました)

10mg〜0mg

さらに体力が回復しました。
駅の階段を問題なく登れる、荷物を持ちながら人ごみの中も歩くことができるなど。
病気になる前と同じことができるようになってきたと感じました。
パソコンを入れたバッグを重いと感じていたのも重たくなくなりました。

10mgからは1mg刻みでの減薬となり、1mg減らすごとに不安感もありましたが、体を慣らしながら減らしていけるこのペースが合っているとも思いました。

0mgの話を出せたのは5mgを切ってからだったと思います。
通院の度に「1mg減らして再燃する場合もある。そのきっかけはわからない」と言われていたこともあり安心しすぎず過ごしていましたが、ある時「このまま1mgずつ減らしていけば0になるのですかね」ということを聞いたところ否定はされなかったので、0mgが見えてきたのかなと感じました。

2〜1mgの時は、減らすかどうかは任せる(不安があるなら飲み続けていて問題ない)といった感じで、減薬はこちらの判断に委ねられていました。

まとめ

今回の記録にあたり、お薬手帳の処方履歴や入院時の日記、退院後に付けていた体調管理のエクセルが役に立ちました。
記憶が薄れていく中で、当時の体験は貴重であり記録しておくことは大事だなと思いました。

減薬については、減らすか減らさないかの判断を最終的に自分の意思でできたことや、意見を尊重してもらえたことは良かったと思います。
途中、副作用に落ち込んだり、ステロイドを減らしただけでこんなに数値が変わるものなのかと思ったり、自分の体がコントロールがきかず何が起こるかわからない不安があったりとステロイドに振り回された時もありましたが、今思い返すと「あせらず、ゆっくり」でよかったのだと思います。
結果に一喜一憂せずに、どーんと構える気持ちがあると良いのかもしれません。

また、ステロイドが0になるのが良いかと言われるとそうではないかもしれないとも感じました。
病気が落ち着いている状態を長く維持できることが大事で、ステロイドを飲んでいても落ち着きが維持できているのならそれで良いと感じます(最初の方針では5mg程度の量を飲み続けて再燃しないようにする、というものでした)

0になってからがスタートだとも思っています。
これからも身体第一でぼちぼちやっていきたいと思います。


参考にした記事


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