研修の無駄遣い
世の中には研修が溢れています。
新入社員研修や管理職研修といった年次や役割に応じたもの、コミュニケーション研修や交渉術研修のような基礎力を高めるもの、マーケティング研修や会計研修のように特定分野を伸ばすもの、ロジカルシンキング研修のようにスキルアップを図るもの、数え上げてもキリがありません。
きっと誰もが数え切れないほどの研修を受けていることでしょう。
さて、そんな研修ですが、役に立っていますか?
今、活きていますか?
そう言い換えても構いません。
研修を受けた、学びになった、明日から頑張ろう、一晩寝たらすっかり元通り。
そんな感じではないでしょうか。
研修に意味はありますが役に立つとは限りません。
何故なら簡単そうに説明していても、身につけるには難しいことばかりなので、意識して学んで反復しなければ修得できないからです。
例えば合気道の師範講習会で考えてみましょう。
師範の技を見て、術理の一部を説明されて感銘を受けることでしょう。
ではそれができるかと言うと話が変わります。
形は見た、動き方は聞いた、それでも再現はできません。
その場で指導されながら動いたとて、身につくものではありません。
身につけるには習ったことを何度も繰り返しながら試行錯誤しなければなりません。
では企業の研修は?
コミュニケーションの基本なんて知ってる、マーケティングの知識も持ってる、そんな気持ちで復習や努力を怠れば身につくことはありません。
ビジネススキルも合気道の技も同じで、何とか修得してやろうと言う気概と努力があって初めて自分のものになるのです。
受講して出来た気になるのは安い包丁研ぎで一時的に切れ味が戻った包丁のようなものです。
手入れを怠ればすぐに鈍に逆戻りです。
学びの場はどこにでもあります。
活かせるかどうかはあなた次第。