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私も本が作りたくなった
昨年の夏、彼と共通の友達がコミケに出ることを知った。そこで彼くんは売り子としていくことになっていたらしく、「私も行きたい!」と入れてもらって、ものすごい人だかりがニュースとして取り上げられているあの中に私もいた。
ものすごい人の多さに圧倒され、ヲタクがふさわしいと思うジャンルの場でほぼ女性一人で浮いていたと思うけれど、懐かしい大学の学科の雰囲気に私は悪い心地はせず、売り子として何部か売り、合間にはぐるっと会場をまわり、ハンドメイドブースでは「いいな」から「作れそう」と気持ちが変化していた。
元々彼くんは、その友達に「コミケ出してみたら?」と言われていて、その様子見をして売り子をしていた。プラモデル作りが好きで、気持ち悪いほど精巧に作られるプラモデルへの彼の愛や楽しさが伝わってきて、私も友達のブースで売っていて「彼くんもできると思う」と確信していた。だから夏のコミケに行った後、冬のコミケの出店募集の締め切りが迫っていたときに「応募しちゃえ!」とお尻を叩いて、彼は昨年冬のコミケに出店することになった。
私も手伝うつもりでいたが、そんな暇も無く、彼も何とかひとりで終え、晴れて出店の日を迎えた。プラモデルは彼くんに出会うまで触れてきていない分野だったので、こちらも売り子としては不十分だろうが、彼くんの言うことを覚え、ときどきは売り上げに貢献できたと思う。
コミケは12月の年末、その前にあった文フリも行こうと思ったが、体力的に厳しい時期で見送っていたのを悔やんだ。コミケの文学は数が少ない。ジャンルも狭い。それでも見る価値はあると、時間をもらって文学系のブースを回った。そのまま写真集も巡った。
欲しかったエッセイはそもそもなかったけれど、少しの小説と電車系のエリアでは「旅」がテーマの写真集がたくさんあり、何度も足を止めて読み、話し、少しだけ購入した。
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私はエッセイを書き始めて500日が経ったらしいが、それまでエッセイの面白さも分からなかった。自分が勝手に書くことが楽しかっただけで、他人の日記やエッセイが面白いことに気が付いたのは、noteをはじめてからのことだった。
写真集もおもしろいと思ったのは、コミケが初めてだった。自分も何度か行ったことのある場所や建物も、写真集の中でそれは素敵に映った。そしてその話を聞き、写真を撮り、本にして、さらにはここで出店することはなんて楽しそうなんだと感じたものだ。
あ、私も出してみたい。
他人が楽しそうにしているのを見るとすぐ感化されて、「私もやってみたい」と思うのはよくあることだった。そして私はかなりの確率でそれをしてしまう。これは自分の良いところだと思う。
まず、文フリに行こう。
2025年やりたいことができた。
写真もマニュアルモードをだいぶ使えるようになってきた。広島の写真集はずっと作ってみたかったし、たくさんある。写真はいつでも撮りに行けるし、撮るの好きだし、写真集もいい。でもこうやって書いている身としては、本を出したいとも思ってしまう。私は小説が書けないし、書こうとか書きたいとか思ったことが無いのでエッセイだろうか。
noteの内容を本に…
それはリライトしてもよい。
かたちも方法もまだまだ未定だ。でも2025年のうちに、なにかを形にしてみたい。そんな想いがふつふつと湧いてきた。
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