ものづくりの仕事をまだ諦めていない
やっぱりものづくりをすることは諦めきれない。
と、仕事をしながら多々感じます。私の仕事は企業さんの自社ECサイトの売り上げを伸ばすことが最も多い案件で、ほとんどがtoCです。
企業のWebサイトを改善していくこと・売上を伸ばすためのキャンペーンや配信を行うのが具体的な業務となります。
Webサイトの改善は実態のないものづくりだと思う。
使い勝手の悪いところ、あまり見られないページ、なぜが購入されない商品を、数値を見ながら分析する。数値をみることが実験の考察と似ています。商品点数次第ではExcelの行は300行といくところもあって、関数を使いまくらないと時間がかかる。数値を様々な条件で比較して、「これが良い」「これは悪い」を出して、「じゃあこれからどうする?」を考える。実験の考察は「結果からこう言える」まる!だけれどその後を考えて更なる改善をすること。次に活かすこと。これが加わります。
数値を見て分析すること、Excelを使うこと、関数を使いまくること。これは理系卒のおかげで何も躓かない。むしろ大好きな実験をまたやっているようで嬉しい。
そこから改善点を探っていきます。
そして実際に改善することは、ものづくりであると断言します。
必要な情報や改善点を洗い出したら、Webサイトの設計図を書く。なぜそこに配置するのか、なぜそのような写真を使うのか、どんなコピーにするのか。それを考えながら、黒白の設計図を組みたてていく。この辺に画像と当たりをつけるのに黒塗りするから、黒白になる。それが私たちに目に見える形になるのはデザイナーさんのお仕事。
設計図を書くこともたくさんやってきました。なんせ私は機械工学科卒なのですから。部品の設計図は2Dも3Dもたくさん書いた。必要なものを載せる情報設計も山ほどやりました。
だからWebサイトの改善は、どこをとっても“ものづくり”だと思いました。これが、私にはすごく楽しくて面白い。
私は機械工学科を選んだことを一度、悔やんだことがありました。私にはもっと別の選択肢があったし、別に機械工学科じゃなくても良かった。それでも幼い頃から想像力を働かせて、大人を「あっ」と驚かせるような遊びやものを作っていました。私の興味は単純に機械系のメカニックなものでなかっただけで、私は根本的にものづくりが好きなんだと、改めて自覚しています。
私が大学院の進学を辞めた理由はたくさんあるけれど、1番大きな理由は楽しめない思ったこと。私のポテンシャル的には頑張れば何となるのだろうけれど、純粋に楽しめない自分がずっといたことでした。
勉強はすればどうにでもなる。成績は良かった。でも、授業以外で自分から学びたいと思えるものが結局見つからなかった。宇宙に憧れたものの、知れたら満足だった。そんな私の横には日頃から「ロケット打ち上げだね」とか宇宙工学やロケットや衛星の歴史をペラペラと楽しそうに語る人がいて、資格も機械系のものを取ろうとする人もいて、そんな人たちと同じ情熱を注げないと思って、そんな自分をダメだな、何でできないんだろうと、考えていまた。私はいくら勉強できて、成績を取れても、機械系の資格を取ろうとか、宇宙工学の歴史をもっともっと調べようとはなれなかった。
でも、ものづくりをすること、ものづくりをする人の情熱が好きだった。私は宇宙だけじゃなくて、宇宙を目指す人に憧れていたのかもしれない。
サークルでも結局一番楽しくて、大変で、力を入れたことと言えば組織運営、広報活動でした。それはものづくりをする人を支える仕事でした。
だから私はものづくりをするすごい人たちを支えられることがしたい。
そして私の会社ではtoCのECサイト以外の案件もあります。Web全体のお悩みを解決することが私の会社のできること。だから「採用サイトの改善をしたい」「お問い合わせを増やしたい」と悩むtoB企業さんの案件もある。そこにはものづくり会社もいます。
すでにやることはいっぱいいっぱいだけれど、「やりたい!」と手を挙げて、ものづくり会社も補佐として複数担当させてもらえることになりました。
会社説明はやっぱり面白かった。ワクワクした。自社の製品に自信を持つ姿に、私も頑張ろうと思えた。
toB企業は基本コンサルを求めるので、補佐としてしかまだ入れない。だけれど、私はその人たちと仕事をしたい。その人たちと素晴らしいものを世の中に知らしめたい。そのためにひとつでも多く、ものづくり会社さんの案件には手を挙げて、担当させてもらえる限りやりたいと思う。
形は違えど私はものづくりが好きであると認められたことが嬉しい。ものづくりをする企業さんとお仕事ができることが嬉しい。
でも嬉しいだけじゃただの自己満だから、成果をあげて、支えられるような仕事をするんだ。わたしのものづくりの力で貢献するんだ。
私はその日までまた、ものづくりを地道に積み上げる。
自分もものづくりの仕事をしながら、ものづくりをする人を支えられるようになる。