キツネに騙されたお話
今思えば「不思議な体験」をする時には
いつも父が一緒
そう思い当たることがいくつかある
この時もそうだった↓
今日は そんな父の幼少期の不思議体験を^^
☆
わたしが生まれた頃には
すでにアパート経営になってしまっていたのだけど
父方の家は元々農家で
結構手広くやっていたらしく
子どもたちは 採れた野菜やお米を配達するお手伝いをしていたらしい
その日も父は自転車で
いつも通りの「峠」を越えて作物を届け
その帰り道
峠の真ん中くらいで
腰の曲がった「お婆さん」に声を掛けられた
「坊や すまないけど街に降りて"油揚げ"を買ってきてくれんやろか」
こんな腰の曲がったお婆さんが
歩いて辿り着くのは大変だろうと引き受けた
元の街に引き返し 油揚げを買い
また同じ道を通って峠に入る
すると峠の途中で道に迷ってしまった
確かにいつもと同じ道なのに
ある地点から
全く見覚えのない道に辿り着いてしまうのだという
何度も戻ったり引き返したりするのだけど
また同じ場所に辿り着く
そのうちに辺りが暗くなり
当時は街灯などないものだから真っ暗で
やっと見つけた民家の明かりを頼り
その家の老夫婦にことの顛末を話した
「そらキツネやな
キツネに騙されたとやろ」
お爺さんはこともなくそう言って
家まで送ってもらった
めでたし めでた…
この話には続きがある
後日 祖父と共に改めてお礼に伺おうとしたらしいのだけど
その老夫婦の家は
いくら探しても見つからなかった
これも「犬鳴き峠」での出来事。。、
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