解の公式
解の公式を覚えているだろうか。言われてもすぐには思い出せないが、ぼんやりと記憶にある、覚えていれば二次方程式の解が導き出せる、あの公式である。
これさえ覚えていれば、複雑な二次方程式も公式に当てはめるだけで答えが出せるのだ。とても便利だと思う。
高校の国語の先生が言っていたが、「古典はぐるぐる堂々巡りをしながら伸びていく科目だ」と。つまり、すぐには伸びないし、結果も出ないと。
英語であれば、英単語ひとつ覚えれば英文を読み進める鍵がひとつ開くだろうし、理系科目だと解の公式のように公式を覚えれば解ける問題も増えるだろう。
しかし国語はすぐには結果が出ずに、繰り返し繰り返し演習することで身につくものだと。
元々国語や古典は得意な科目であったが、それを聞いて地道に取りかかるしかないんだな、と当時は思っていた。
「堂々巡りに繰り返すしかないこと」は、生きていると度々おとずれる。
あの日の後悔、やらなきゃよかったこと、やっておいたらよかったこと、どう悩んでも悩むしかないこと…。
しかし、実は年月を経て少しずつ少しずつ乗り越えていることに気づいたので実際に経験した悩みを書き出してみる。
小学生の高学年の頃からあがり症に悩んでいたこと、胸が小さいこと、授業中にお腹が鳴ること、毎日お腹が痛くなること。大学の頃には帰省する度になんで地元には友だちが少ないんだと悩んでいたし、SNSでは友だちの友だちを伝って当時華やかでスクールカーストが上だった人たちが今どんな生活をしているのかをいつも見てしまって、そのあと自己嫌悪に陥ることなど。
こんなに悩んでいたのが、今は(あの頃は何年もそんなことで悩んでいたなぁ)と思えているのだ。ふしぎと。
今は今で、全く別の大きな悩みを抱えている。たとえば、母親との関係、今までの育ち方、過去の恋愛、そして現在進行形の恋愛がどうなっていくのか、などなど。
今はどう足掻いても答えが出ない。答えが出なくて悔やむこともあれば、どうにもできないこともあって、未来が分からないから今をどうすれば良いのかも分からなくて。自分が変わるしかないこと、相手は変わらないと諦めること。
解の公式があれば楽なのに、、、と思ったのでタイトルはそれ。
あれば楽だけどあったらあったでつまらない人生なんだろうな。
久しぶりに書いたらエッセイっぽく上手く書けないや。
私 間違うことでしか
人生の針を正しくは使えないの
ゲスの極み乙女。「人生の針」
この曲が、どうも今の自分に沁みるのだ。
そういえば、ここでいう針が時計の針だとすれば、
時計も円状にぐるぐるぐるぐる堂々巡りしているね。
時間は誰にも平等に与えられていて、止めることもできないし、進めることもできないから、どう使うかは自分次第で。
あんまり歌詞をじっくり解釈するってことは「言葉が好きです」なんて言いながらあまりやらないんだけど、歌詞に出てくる「切り込み」って時計の目盛りとも考えられない???どう捉えても自由だけどさ。
時間が解決することもあるし、時間が経って表面上はなんとかなっても、心の奥底で残り続けることもあるし。
時の怖さを撫でる度
本当の意味で人生は舵を切れる
らしいので。