「全国最中図鑑」28 和銅最中(埼玉県秩父市)
和銅開珎は、和銅元(708)年に鋳造・発行された銭貨で、我が国で最初の公的な流通貨幣といわれている。
埼玉県秩父市黒谷にある和銅遺跡から和銅(純度の高い自然銅)が産出したことを記念して、年号を「和銅」に改名するとともに和銅開珎が作られたと伝えられている。デザインは唐の「開元通宝」を見本にしているらしい。
これはその日本最古の流通古銭「和銅開珎」を形どった最中。明治39(1902)年に秩父神社前に創業し、一世紀余り和菓子を作り続けている八幡屋本店が売り出したもので、秩父の銘菓として数多くの賞を受賞し、秩父路のお土産として人々に親しまれている。
皮は和銅開珎そのままのデザインで、あんは小倉あん、ゆずあんの二種類。風味がありちょっと堅めの皮のパリッとした食感と、ふくよかでコクのあるあんのバランスがとても良く、味わい深い最中だ。
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