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エッセイ

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自分の身に降りかかったこと、日々生きてて思うこと、楽しいこと、感じること、世界の流れに身を投じて思ったことをここに。 少しの時間、私のたわごとにお付き合いください。 ※番号は…
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#自由詩

87:プロパガンダ

キーボードから放たれた一文字が誰かを苦しめる フリックしたその言葉が誰かを救っていく 誰も意図はしてない、印象操作は偶発的。 だからタチが悪い。 もう二度と左右されたくなくても、 言葉は軽々しく現れる。 僕達は私たちは逃げ惑うしかないのか。 素人のプロパガンダに加担していいのか。 吐き出す言葉は人を作る。

77:お葬式

他人の訃報を聞いた時ほど、 自分の生を感じざるを得ない。 お葬式もお別れの会も、極論生きてる人のためのものだ。 生きる人たちのエゴによって執り行われる。 粛々した気持ちと共に、 自分の余生を案じる人。 次は自分と考える人。 しめしめまだまだ生きられるぞと思う人。 亡骸を見て、生きてるという実感に咽ぶ人。 と、同時に お葬式は死んだ人間の最後のご奉公の場でもある。 つい二、三日前まで生きていた人のことを、 昔の偉人が如く喋っている。 過去の過ちなんかは消え去り、 素敵な部

75:矛盾

矛盾を愛せ 筋道立てるな 崩れるが落ちの道のりや だからこうだが通じない お鞭撻を乞う膝下と 靴が空見て笑ってる 愛していたって離れてく 真面目だって使われる みすぼらしくて世界を作る 大人だって嘘をつく 悲しく、苦しく、醜く、退く だからこそ、矛盾は美しいのだ

68:アコギ

私は迷っていた。 私は音楽がやりたかった。 私の家庭は音楽とは無縁であった。 クラシックの英才教育でもなく、高校ではバンドをやるのはキモいという感じであった。 かくいう私も音楽は疎かった。 そんな日も過ぎ大学生。 孤独を知った。 大学の仲間と信頼を掴めなくなり、 一人で行動するようになった。 一人でいると、自分の苦しい過去を思い出した。 小学校中学校いじめられてから、頭の中に見知らぬ声が聞こえるようになった。 その声はとても大きく、厄介だった。 普通を強要するあいつらに、想

67:渦溺れ

思考の罠にはまるな、この世は行動が支配する。 ああ悩みすぎている民よ。 悩むな、突き進め。 案外死ぬことはないんだから。 人は全てを壮大に見過ぎている。 日々はもっと慎ましく、清らかで優しいものである。 それでいて、やさしく進む強さがあればいいのだ。 ああ、悩み過ぎている民よ。 世の中は確かに、迷う材料でできている。 動画や広告、噂話に痴話喧嘩。 簡単に左右される。 取捨選択のリテラシーが欠如しているのだ。 自分の正しいものを選び、何かを犠牲にする。 全てできるなんて思わ