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朝山実
2019年12月1日 12:25
『お弔いの現場人 ルポ葬儀とその周辺を見にいく』という本が中央公論社から出ました。 霊柩車って、どうやってつくられているのか? お母さんが使っていたベッドで仏壇を手作りしたひとや広告代理店勤めから墓石屋さんになったひとたちに話をうかがいながら、「ひとはなぜ弔いの儀式をするのか」を考えていったルポ本です。 取材をしている間に、帰省のたびに通っていた路地裏の喫茶店のママさんがなくなり、ひとり身
2019年10月21日 17:02
『お弔いの現場人 ルポ葬儀とその周辺を見にいく』という6年ぶりの本が中央公論社から出ました。 霊柩車の工場やドライブスルーのある葬儀会館など、葬儀にかかわる仕事をひとたちを訪ねたノンフィクションです。《ひとは、なぜ弔いの儀式をするのだろうか? 異端者・パイオニア・他業種からの参入……葬祭業界の最先端をゆく人びとと、お葬式の今を描く書下ろしノンフィクション》 というオビの宣伝文を担当してもら
2019年4月29日 08:36
滝口悠生『死んでいない者』(文春文庫)を読んで それ息で吹いたらだめなんだよ。 え。 線香の火、こうやって振って消さないと。 え、うそ。どうしょう。 小説の中に出てくるシーンで、高校の制服姿の知花が、祖父に線香をあげようとしたとき、叔父の一日出(かずひで)にダメだといわれ、動揺する。どうしょうと聞き返され、口にした一日出も困ってしまう。こうした、だれもが一度は経験してきたよ
2018年5月7日 11:04
「夕暮れへ」「さよならもいわずに」「さざなみのよる」 合間に、こんな本を読みました。 だいじなひとがなくなったときのことを描いた3冊の本 短編集で、お葬式の場面が何度か描かれているのが、『夕暮れへ』(斉藤なずな・青林工藝舎)。はじめて、近藤ようこさんの「こんな大人の漫画、読んだことない」というオビのことばに惹かれて買った漫画。 なかでも、漫画家をめざす男と、病院勤務の年上の女との