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セダン雑談

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世界の普通の乗用車について適当に語ります。
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2024年10月の記事一覧

メルセデスベンツ190E

 いわゆる「日本車キラー」のアメリカ車は、結局日本市場ではうまくいかなかった話は前に書いた。
 言い方は悪いかもしれないが、「そこに仕掛けを投げても魚はいない」という印象があった。

 では、他の国のクルマはどうだろうか。日本車キラーたりえるクルマはあったのだろうか。

 昭和の頃、主体性のない小金持ちは「定番」が好きだった。時計ならオメガ、ロレックスである。

 そして、クルマはベンツだ。
♪純

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ルノー・ドーフィン

 いわゆる「大衆車」と「高級車」は、使う側の地域のその時々の時世によって決まるものではないかと思う。
 BMC時代の「旧ミニ」だって、日本では結構高級だった記憶が私にはある。

 ルノーというと、フランスで大衆車を多数生み出してきたメーカーで、ルノー4CVは日野でも1963年まで生産され、日本でもVWタイプ1、モーリス・マイナーと並んで、昔の写真ではよく見かけるクルマである。ルノー4CVのタクシー

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日産S13シルビア

 とにかく、CMが印象的なクルマだった。

 青い地球の映像が映る。
 ハモンドオルガンによるイントロダクションに始まるBGMはプロコル・ハルムの「青い影」という曲だ。
 画面上にラインが入り、地球の一部分が拡大され、英文字が入る。

 そこでナレーションが流れる。

「今、地上に噂がある」
「東経139度46分」
「北緯35度39分」

 最後まで見てもクルマの姿は見えない。
 これが私の最初に

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トラバントについて少し

 そのクルマを自分が知ったのは、1990年代だった。
 東ドイツの「国民車」が、共産圏ならではの競争原理の無い世界で改良されず、「生きた化石」的に残ってしまったものだった。「東ドイツ」ってのが、もう感覚的に知らない人、多いかもな。

 見た目的にはトヨタの初代パブリカやVWタイプ3を思わせる3ボックスセダンで、フレームの上にプラスチック製ボディという構成だったが、番組内で紹介していた所ジョージ(サ

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