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#051. 「情報伝達」の 4要素.

(1) 「情報伝達」の 4要素.

日常においても、仕事においても 私達は、
他者に情報を伝達しながら生活しています。

情報伝達には、4つの要素があります
コミュニケーションは、それらが「全て揃った時」に
成立します。

エンジニアらしく表現しますと 情報伝達が成立するには、
以下の 4要素の「AND条件」が揃う必要があります。

(A)発信者が居ること
(B)受信者が居ること
(C)連絡手段・方法があること
(D)タイミング

当たり前に 感じられることですけれども
ついつい、どれかを欠いた状態になっていることを
忘れてしまいがちです。

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(2) 「4要素」の概要.

私が会社員ですので、社内の情報伝達を具体例にしますと
以下のようになります。

(A)発信者が居ること

・社長や会社役員
・人事、総務、情シス部門など
・上司


(B)受信者が居ること

・他の部門
・部下、同僚
・社内の人
・社外の人


(C)連絡手段・方法があること

・口頭
・会議、ミーティング
・電話
・メール
・チャット
・社内掲示板、社内ポータル


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(3) 忘れがちな「タイミング」.

私個人の感触として、4つの要素の中で 最も
意識されにくいのが「(D)タイミング」と考えています。

と云いますのも、情報は、どうしても 発信者側の事情や
発信者の都合から出るモノ
です。
ゆえに、受信側の事情や 都合が 忘れられがちです。

相手の事情をお構いなしに 電話で割り込むのが
分かりやすい例、と思います。

人間は、一度に受け取れる情報量に限界があります。
一度に大量のインプットを受けても、受け取れきれないのです。

自分が受け取れる容量を超えてしまった場合、
受け手は、受け取れる範囲のみ受け取った、ではなく、
受信そのものを 無かったことにします。

コンピュータで例えるなら、データが送信されてきて
一生懸命 受信したものの データを取りこぼすと、
破損した状態でファイルに保存することになります。

そうすると、「ファイルが破損していて開けません」と
なるわけです。仕方ない、今は、いったん諦めよう、と。

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(4) 対策案

タイミングの問題を解決する一つの方法は、
「何度も発信する」になります。

発信する側は、1度 発信すれば、受け取ってもらえていると
思いたくなるのですけれども、実際の会社ですと、
1回の連絡で 過不足なく伝わることの方が稀だと
考えた方が良いです。


日本語の文化は「ハイコンテクスト」つまり、
前提となる背景(価値観、知識、考え方)が
多い文化だと考えられています。

たとえば 情報システム部門の「当たり前」と、
情シス以外の部門の「当たり前」には、乖離があります。

管理職以上には、「当たり前」なことも あるかもしれません。
マネージメント会議で共有されている内容ですね。

しかし、平社員に、展開されていない背景が存在していれば
何かしらの 決定事項や 依頼事項を マネージャから情報展開しても
「目的や趣旨」など 発信者の真意が伝わらないようなケースも
多々あります。


「毎日、工数を入力してください」と課長が
依頼しても 受け取った平社員としては、

「なんで 勤怠管理システムに毎日入れているのに
 まったく同じ時間を 別の工数管理システムに入力する
 必要があるの?」
となるイメージです。

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(5) 結び.

私が勤めている会社を例に考えましたけれども
送信・受信・方法・タイミング の 4要素は、
日常生活にも共通と思います。

私は、寝起きのタイミングで、配偶者から依頼事項を
インプットされても、 99% 頭に入りません。ゆえに
LINEで送信してもらい、可視化する協定を締結しました。(笑)

・一度だけでは、伝わらない.
・受信できる容量には上限ある.
・キャパオーバすると、何も伝わらない.
・相手が受け取れるタイミングで伝える.

自分が発信する側になる場合は、意識したいものであります。

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最後まで お読みいただき ありがとうございます。

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有限の人生のお時間をいただき, ありがとうございます. サポート頂けると 望外の僥倖にございます. いつの日も ご自愛くださいますよう.