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#066 今を勝負するベニー・グッドマン『カーネギー・ホール 40周年コンサート』

キング・オブ・スオングの異名をとる #ベニー・グッドマン

1937年、歴史的なカーネギーホールでの超超超超有名な演奏がありますが。

それから40年を経て、再びカーネギーホール立った時の演奏の記録があります。

#ライオネル・ハンプトン など懐かしいゲストがいる一方、 #メアリー・ルー・ウィリアムズ などスイング・ジャズの枠には収まらない演奏家を起用するなど、ベニー・グッドマンという方のあくなき音楽への探求がうかがえる内容となってます。

ベニー・グッドマンの演奏はどうかというと、かつてのような、カミソリのような鋭さは無くなっています。ソロを取るのも少ないし、リズムもややもたれがち、楽器の鳴りも全盛期のようにはいきません。

ですが、この、充実感は何だろうなと思います。テクニックが少し衰えても、「スイングの核」のようなものがしっかりと根付いているのかなと思います。バンドの統率力も衰えているように見えて、逆にバンドの自発性の方を大事しようと考えたのかもしれません。

老いたミュージシャンを褒めたたえる形容詞はいくつもありますが、それはきっとベニー・グッドマンには当てはまりません。常に新しい試みを模索し続けた方なんだろうなと思います。

■「セヴン・カム・イレヴン」
(多分)ライオネル・ハンプトンに煽られて、饒舌にソロを取ってます。聴衆から笑いが起きます(レコード起こしなので、少し音悪いです)

■「シング・シング・シング」
私、かつてこの曲嫌いだったのですが、ダメな演奏ばかり聞いて、きっと本家を聞いてなかったんだと思います。

めちゃくちゃしびれましたよ。

最初の「シング・シング・シング」のフレーズで、勝負が決まる曲なんだなと思いました。ここでのベニー・グッドマンは、テンポ遅めですし、メロディのずり上げもしているし、明らかに「スイング」しなそうですが、実際はものすごく左右に揺さぶられる感覚を得ます。ベニー・グッドマン自身がソロを取らなくても、「スイングの秘儀」をちゃんとバンドが体現しています。

いつも10分で記事を書くようにしてますが、聞きどころがたくさんありすぎて、どこに絞って書けばいいのか迷いものすごく時間がかかってしまいました。

僕の持っているCDは上記ですが、音質はいいのですが、ライブのせいもあり音量の凹凸が大きいです(外で聞くには向きません)。もしかしたら、改善したリマスター版があるかもしれません。リスニングルームでじっくり聞くにはいいかもしれません。

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