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非デザイナーの「デザインリテラシー」の重要性 │ 不快のデザイン展

今日は気になりながらずっと先延ばしにしていた「GOOD DESIGN MARUNOUCHI」で開催されている「世の中を良くする 不快のデザイン展」に行ってきました。 今回の展示タイトルからするに、使いづらかったり、見づらかったりするNGなデザインの事例を集めていると思っていたけれど、その逆だった。 とあるように、「あえて」マイナスと思われるような手法を用いて課題解決を行っているデザインを集めたもの。 要素や感情のプラス・マイナスが必ずしも課題解決のそれに直結しないという

    • あの冬へ │ 映画「ルックバック」感想

      田んぼのあぜ道 あれは実家の、山を降りて通学路に向かう、あの道のようで 電車に揺られるシーンでは 奥羽線の座席下のヒーターの熱さも感じられそうで いちばん感動したのは、雪が溶けかかった車道の轍だった。 クロード・モネの描く雪景色を見た時のような、 雪をふむ音を絵本で ぎゅっ ぎゅっ と表されているのを見たときのような(鳴き雪 というらしい…なんの絵本かは忘れた)衝撃。 あれはほんとうに、本当に秋田の冬だ。 背景美術に圧倒された。 秋田で育った私にとってあの場所は

      • 続けることの意味とはなにか? │ 哲学対話

        ここ数日間、超怒涛の哲学対話漬けの毎日だった。 大学の哲学対話への参加、QWSアカデミアの対話イベントへの参加、そして自身が主催した哲学対話イベント。 さらに6月末で今の会社を離れることも相まって、ドタバタしていた。ようやく落ち着いてきたので、これを書いている。 テーマについて 哲学対話を開くのは今回で2回目。テーマは「続けることの意味とはなにか?」。 テーマを提案してくれたのはQWSコミュニケーターの上田さんで、「ある活動や行動を続けている人たちが何を考えているのか

        • NMOSD Day Oct.24th

          NMOSD ≠ 1/6500 = 1×6500 今日はNMOSDの日です。 NMOSD(視神経脊髄炎)は、全国の患者数約6,500人の希少疾患で、国の指定難病。 主な症状は、視神経炎による視力障害や脊髄炎による運動麻痺などがあります(日本赤十字医療センターより引用)。 そしてわたしも6,500人のうちの1人です。 NMOSDは、症状の個人差が大きい病気とされています。 わたしは、暑い日は外に出られない、ものをよくこぼす、食器が持ちにくい、バランスよく歩けない、呂律が回

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        非デザイナーの「デザインリテラシー」の重要性 │ 不快のデザイン展

          映画館でミスるという〈間〉 │ 「風をとおすレッスン」

          書店でこの本を手にして、家まで待ちきれず 帰り道カフェに入って一気に読んでしまった。外はすっかり暗い。 帰り道、映画館で映画を観たくなっている。 田中真知先生の新刊「風をとおすレッスン 人と人のあいだ」 以前、真知先生とお話した際に、この本のおわりにもある「天使をとおすレッスン」について少しお聞きしていた。 私が「大人数で話しているとき、しんとなる瞬間に耐えられず人と対話をする際に〈間〉をつくることが怖い」と話すと、 真知先生は 「みんなで話していて急に静かになる瞬

          映画館でミスるという〈間〉 │ 「風をとおすレッスン」

          『つくる』ってなんだろう? │ 秋田で哲学対話をした話

          今年の春学期、大学の授業でずば抜けて楽しかったのが「哲学対話」だった。 「死ぬってどういうこと?」「人を好きになるって?」「なんで人は働くのか?」… 当たり前のことを改めて問い直す、一週間に一回 100分間のとても好きな時間だった。 そして、参考図書で挙げられていた「水中の哲学者たち」(晶文社)を読んで、哲学対話への好きはさらに増していった。 この、自分の考えに浸って、潜る時間がもっとほしい。 そんなこんなで、地元秋田に帰省したタイミングで「つくる」ってなんだろう?を

          『つくる』ってなんだろう? │ 秋田で哲学対話をした話

          ひっくり返す内臓が無い私 ┃ 映画「BLUE GIANT」感想

          ジャズ経験者の彼に誘われこの映画を観に行くことになった時、何故かわからないけど全く乗り気になれなかった。 (ここからほんのりネタバレ有ります。) 「ひっくり返す内臓」が無い私 主人公のダイが、ピアニスト雪祈のソロに怒るシーン。 「ジャズのソロは内臓を全て出す」「ひっくり返すもんだ」と言っていた。雪祈のソロにはそれがない、と。その後雪祈は物語の中盤でその感覚が分かり、会場を沸かせるソロを奏でる。 ここでの「内臓」って何なのか? 映画を観終わって、一番最初に考えたことだっ

          ひっくり返す内臓が無い私 ┃ 映画「BLUE GIANT」感想

          誰がエゴイストだったのか?┃映画「エゴイスト」感想

          2/14に、予告を観てからずっと気になっていた映画を観に行った。 鈴木亮平・宮沢氷魚主演「エゴイスト」 IQ0で観る前半ひたすらに浩輔(鈴木亮平)と龍太(宮沢氷魚)のラブシーンが良かった。マジで前半見てるとき「あーこの二人のイチャイチャに1500円払って良かった」とずっと考えていた。何を隠そう私は予告のキスシーンで観に行くことを即決したわけで。期待を裏切らない、むしろ期待以上すぎて前半に関してはIQ0で楽しみました。 (ここからネタバレ有りです) 愛は全てエゴでできてい

          誰がエゴイストだったのか?┃映画「エゴイスト」感想

          20歳最後の日にまた聞く閃光少女

          朝、東京事変のミックスリストを聞いて、閃光少女が流れた そういえば と思って去年の11/21に書いたnoteを開く ありきたりだけど、今年1年を振り返ろうか 去年の私は、20代をポップに生きたいと言っていた たぶん、ポップに生きたな。 病気して、回復して、人が変わったと言われた。 周囲の人には言っていないけど、病気を言い訳に 自分が変わったじゃなくて 自分を変えた 部分もある。 病気だったから、明るくなった じゃなく、明るく振舞うように努めた。 明るく笑っていた

          20歳最後の日にまた聞く閃光少女

          複数性の未来 │ 21_21 DESIGN SIGHT 「FUTURES INSIGHT展」

          オンラインクロストークには何度か参加していたものの、六本木design sightに行くのはほぼ一年ぶり。 一人で行って、帰り道で感想を共有する相手がおらずキャパオーバーしそうになり、スタバで一時間半くらい唸りながらなんとか考えたことを文章化しようとする。こういう時間も豊かでよい。 過去・現在・未来は一直線ではない 今回の企画は「FUTURE "S"  INSIGHT」展、つまり複数の未来について考える、というもの。 展示の中では、いろんなバックグラウンドを持つ、いろん

          複数性の未来 │ 21_21 DESIGN SIGHT 「FUTURES INSIGHT展」

          「[考えることを考える]展覧会」に名前をつけたい │ 21_21 design sight クロストーク)

          去年11月、当時六本木のデザインサイトの展示「FUTURES INSIGHT展」の展覧会が始まる前に行われていた、オンラインクロストークにちゃっかり参加していた。なんならプロデューサーの方に質問に答えて頂けてたし、noteの下書きも途中まで書いてたけど、飽き性で途中までで中断してた(せっかく質問答えてもらったのに罰当たり)。 2022年3月12日、念願だったデザインサイトにようやく行けたので、その感想を書こう…と思った時に、クロストークの感想も蔵出ししといた方がいいかな~と

          「[考えることを考える]展覧会」に名前をつけたい │ 21_21 design sight クロストーク)

          違うことを「理解する」 │ ユージーンスタジオ「新しい海」2

          先日、滑稽な海で作品がインスタ映えへと消化されていくことへの悲しさと居心地の悪さについて書いた。 そのあと、初めて展示の特設ページを見て、アーティストの思いや作品のコンセプトに目を通した。 私は先日「作品を自分のポートレートの背景としか考えていないような人たちと同じ空間で作品を鑑賞したくない」と思った。 これはたぶん、自分の鑑賞の仕方をどこか絶対的に「美しいこと」として、「そうでない状態」がともにあることを「理解しようとしていなかった」のだと 「どちらもともにある」こ

          違うことを「理解する」 │ ユージーンスタジオ「新しい海」2

          滑稽な海 │ 東京都現代美術館 ユージーンスタジオ「新しい海」

          展覧会の会場を出て、いや、会場内に居るときから、ずっとモヤモヤしている。原因はわかっていたけど、その日のうちにはうまく言語化できなかったから、noteに書いてまとめようと思う 東京都現代美術館 ユージーンスタジオ「新しい海」。 作品は素晴らしかった。 吹き抜けの天井に、四方が合わせ鏡の「海庭」、2001年宇宙の旅に触発されたというインスタレーション作品「善悪の荒野」、一見ただの白いキャンバスにしか見えない作品には、人々の接吻が重ねられているそうで、作品の形というよりかは

          滑稽な海 │ 東京都現代美術館 ユージーンスタジオ「新しい海」

          コーヒーとジャズと多様性とまちあるき │ 国立本店

          昼過ぎ。国立駅周辺をぶらぶら散歩して、気になったお店にふらっと立ち寄るゆるゆるまち歩き中に目に入った、「国立本店」。 外から見て一目でわかる、「まちにひらいた場所」。ドアは常に開いているし、店先は全面ガラス張りになってる。まちと店に境目がない。 本棚に並んだたくさんの絵本と、その反側の壁に大きなまち歩きマップのようなものが見えたので、わくわくしながら迷わず中へ。 本棚 入ってすぐ、本棚にディスプレイしてあるたくさんの絵本の話で盛り上がった。14ひきのねずみ。うっかりさ

          コーヒーとジャズと多様性とまちあるき │ 国立本店

          10代最後の日に閃光少女を聴く

          ポップティーンをまともに買ったことないままティーンが終わる 19歳最後の日に聞く閃光少女 ちょうど2007年の今日が、閃光少女を収録したDVDがリリースされた日らしい もう既に、今日現在がどんな昨日よりも好調 と思えることが少ないし、 明日からはそうは思えなく なると思う 電池をどう残していくかなんて考えずに夜行バスであちこち現場に行ってた高校時代は、確実に閃光少女だった。 もう既に閃光を失っている私は、今日で少女でもなくなる ポップティーンじゃなかったぶん、20

          10代最後の日に閃光少女を聴く