学習: ドイツ語参考書 / 慣用表現 #1 | 気持ちが伝わる! ドイツ語リアルフレーズBOOK (滝田 佳奈子 著)
書店の立ち読みで気になっていたので 勉強に一区切り付いた後で購入した研究社発行の本ですが、非常にためになる内容でした。
そのココロは、、、、(死語):
ドイツ語会話で使える短文表現が満載されているのは勿論、
勉強中につまずいてしまう素朴な文法系の疑問への解説がある、
当該慣用句の語義通りの訳が提示されている、
当該慣用句の意味的起源に言及がある、
等々の 造りの丁寧さにあります。
ドイツ人の教師をして 「例外だらけ」 と言わせしめるドイツ語には
文法書だけでは解読しにくい雑多な事例が多い、と感じます。
例えば 複数でもないのにでは前置詞の支配する格と一致しないのになぜ名詞の末尾に-eが付くのか、、、、等々。
*例えば zu/nach Hause とか。
釈然としない迷いを抱えながらドイツ語の昏い森をふらふらと進む(或いは迷いまくる)学習者に対し この本は 時折 明るい木漏れ日へと導き 有益なヒントを与えながら伴走してくれます。
ところで
話は少し遡って:
「ドイツ語検定(独検)一級の筆記試験には 慣用句が必ず出題される」 と
さる筋から聴いていた自分は
こちら(↓)のnote記事に紹介頂いた ドイツの出版社Klettの本を参考に
対策/勉強をしました:
ライターのmogさんは 慣用句の勉強を戦略的に捨てた ため
このKlett本には敢えて関わらなかったそうなんですが
自分は ドイツ語の表現心得/作法やニュアンスについて知るいい機会だと考え Klett本をひたすら繰り返し勉強しました。
ただ、このKlett本の難点は
当該の慣用句がなぜそういう意味になるのか?まで言及されていない点。
例えば 使用される単語が 表現される意味には結びつかなかったり、慣用句の発生背景にある状況/歴史/経緯の類が説明されていなかったり。。。。
「頻出慣用句を並べたよ。どうだい、沢山載ってていいだろ?」 と言いたげな?? ドイツの出版社による学習本にありがちな大雑把さを感じつつ
一生懸命辞書を引き引き 意味の溝を乗り越える作業が必要になりました。
Klett本に比較すれば 滝田 佳奈子さんの著された研究社の本はとても丁寧で 未知の言語学習者が必要とするさまざまな付帯情報を与えてくれます。
お薦めです。
なお:
独検一級試験 筆記対策に この研究社本のみで対応できるか? と問われれば 著者さんのせいではない全く別の理由により 若干困難かもしれません。
但し この本を併用することで学習効果が上がるだろうと感じます。
重複している表現も若干ありますし。
少なくとも 上述の ドイツ語を嫌いになる説明不足の類いは見当たらない点が素直に嬉しいです
(数年前まで 長期的にドイツ語が嫌になっていた自分が言うので 間違いなし。)