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もつと旅

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旅の記録をつらつらと。毎週月曜日に更新しています。 早く行くならひとりで行け、遠くへ行くならみんなで行け。 (異国のことわざ) 投稿についているサムネイルは、infocusさ…
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#夏

花火が上がると夏が来る

夏の風物詩といえば、花火大会もそのひとつ。我が家の子どもたちも、大きな花火を眺めては、歓声をあげています。 ただ、打ちあげ花火は音がとても大きくて、子どもたちがまだ小さいころは、その音を怖がってしまい、肝心の花火を見られないこともありました。 先日、稲城のお隣にある府中市で花火大会がありました。府中競馬場が毎年恒例で行っている花火大会、7月に入ってすぐ行われるため、東京の夏を告げる花火大会なんて言われ方をしていたりします。 そんじょそこらの自治体の花火大会とはスケールが

ギラギラのプール、ヒリヒリの素肌

昨今、市民プールと呼ばれているような自治体がその住民のために運営するプールが減ってきています。人口減少はもとより、その維持管理費用の膨大さがことの発端なのです。あれだけの広い施設を安全に運営するのは、かなりコストがかかるのです。 プールの水も循環させているし、監視員も多く必要、それはわかります。でも、建物や更衣室が古めかしくて、これのどこにお金がかかるのかと思う人もいるかも知れません。 とある自治体の試算によると、維持管理費用を利用者数で割ると、大人の入場料の10倍もの金

夏の終わりの奥入瀬は

もう9年ほど前になりますが、僕たちの新婚旅行の行き先は、青森でした。親戚がいたわけでもなく、猛烈に訪れたい観光地があったわけでもなく(妻はあった)、誰かに勧められたわけでもなく、正直なところ「無計画」で決めた目的地でもありました。 青森といえば、さまざまな自然の風景を旅先に求める人も多いはずです。中でも、十和田湖やそこに向かう奥入瀬渓流などの緑にあふれた道は、季節を選べばさまざまな景色を見せてくれるものです。 新婚旅行で訪れたのは9月だったのですが、新緑のような、かつて訪

祈念館という場所で

8月の前半から半ばにかけて、思い出さなければならない歴史があります。日本が敗戦の決断を迫られた決定的な瞬間とも言われる、広島と長崎への原子爆弾の投下。 僕は、多くのことを本を読んで知ることとなりました。 教科書の作品はもとより、保育園の時に読んで衝撃だった「ピカドン」や、そらいろのくるま、はだしのゲンなどなど、いくつもの本を読みました。そのたびに、悲惨な戦争を知って、怖さを感じるのでした。 あるとき、ふと思い立って広島に向かいました。 朝から動いていた記憶があるので、き

歴史と未来がある島

暗い洞窟の向こうに、エメラルドグリーンの海が広がって、その奥には島が見える写真・・「千座(ちくら)の岩屋」という場所です。フォローしているTABIFREEEEEEKさんは、いつも息を呑むような絶景の写真を見せてくれます。 写真の説明は、鹿児島県となっていますが、正確には鹿児島県の種子島。この岩屋は種子島にある景勝地です。 僕の母の故郷は、鹿児島県の離島、種子島です。この岩屋も、島の海岸にあって限られた時間だけ中に入ることができます。 不思議なもので、自分自身で「たねがし

祭りに行って、祭りが来た

僕の住んでいる稲城市と川を挟んで隣り合っているのは、競馬場のある街、府中市です。社会人になった時に1度だけ府中競馬場に行きましたが、それ以来行ったことのない場所です。結婚して、こんなに近くに住むとは思っていませんでした。 府中には、大きな欅並木があります。大國魂神社と言う大きな神社への参道として作られたものですが、実際に歩いてみるとその大きさや規模に驚かされます。昔からあるものを、ずっと残すことも大変なことですし、神社が愛されていることが伺えるのです。 大國魂神社は、昨年