アルコール依存性の女 警察沙汰
もうお酒は飲まないでおこう。
そう思うのは精々1週間程度で暫く反省の禁酒をし、すぐに「解禁」するのだ。
夫の間で酒絡みのトラブルは数え切れないほどあったが、そのほとんどを覚えていない。
新婚旅行でも喧嘩した。
私はバーで飲みたいが、夫は疲れているのでホテルで休みたい。じゃあ1人で行ってくるね。
なんでそんな勝手なことを。みたいな、言い合いを毎日していた。
この旅行で、私この人と永く続かないかも。
そう思った。
ある日、私は1人で大阪ミナミに買い物へ繰り出した。当時、デパートコスメが好きでよく買っていた。その日も海外ブランドの口紅を購入し気分上々になったため、まだ夕方にもなっていない時刻に立ち飲み屋へ入った。
店内は混雑していて、客の9割はおっさんだった。そんな店に20代の私が1人で来店するのは極めて珍しいらしく、たくさんの視線を感じた。
それでも気にすることなく、生ビールを頼みぐいぐい飲んだ。
3杯ぐらい飲んで帰ろう、そう思っていた。
しかし、適度なところで切り上げるということが私はもう出来なくなっていた。
歯止めが効かない。
いつの間にか隣に立って飲んでいたおじさんと仲良くなり、じゃあ2軒目に行こうかという話になった。なっていた。
ここからの記憶は曖昧で、たぶん、おじさんの行きつけのスナックに連れて行かれたんだと思う。そのスナックの別の常連のおじいちゃんと3人でウイスキーを飲んだ。
時間の感覚もなく、気付いたら天王寺の立ち飲み屋に先ほどのおじさんと2人で移動していた。そこで焼酎をロックで浴びるほど飲んだんだと思う。
おじさんとはいつの間にか別れていて、私はタクシーを拾った。現金をほとんど持っておらず、泥酔しているので上手く自宅の住所を伝えれない私を運転手は手に負えないと判断したのだろう、警察署へ連れて行った。
署内で少し酔いが醒めた。
逮捕?新聞に名前が載る?
夫が身元保証人(?)になって迎えに来てくれたのでその日のうちに帰宅できたが、夫の迎えがなければ拘留(?)されていたらしい。
後から聞けば、署内でも暴言を吐きまくっていたらしい。
遂にやってしまった。
そして、また反省する。
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