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心の痛みに寄り添う言葉。
心の痛みに寄り添う文字を、
綴れるようになりたい。
インサイドヘッドという映画、見たことありますか?
この映画の中で、すごく印象に残っている場面があるんです。
どんなお話なのか、簡単に。
主人公は11歳のライリー。
友達もいて、家族とも仲がいい女の子。
「引っ越し」をきっかけに、物語が展開していきます。
最初はワクワクしていたのだけど、引っ越した先で大きな壁にぶつかってしまうんです。
そんなライリーの葛藤を「頭の中の感情たち」の目線から届けるのが、この映画の特徴。
感情たちは5人。
ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカ。
最近、続編の「インサイドヘッド2」が公開されました。
成長したライリーの心に感情の種類が増えて、てんやわんや。
この年頃の子の息苦しさが、本当に丁寧に描かれていて。
でも最後には、心がほっと温まる。
そんな作品でした。
ビンボンという(ピンクのゾウのような)キャラクターが立ち止まって泣いていたとき。
ヨロコビは、必死に前を向かせようとしました。
楽しいことを考えた方がいいよ。
そんなに悲観的になったらダメだよ。
ヨロコビは焦っていたんです。
だって、ライリーのピンチだから。
早くライリーを助けなければいけないから。
それなのにカナシミは、ビンボンの横に座って、
「そうだよね。かなしいよね」と言い出します。
かなしい理由を、ひとつひとつ挙げていきます。
ビンボンの目から涙(キャンディ)があふれます。
あぁもう、急がなきゃいけないのに!
悲しんでる暇なんてないのに!
これじゃあずっと泣いたままじゃん。
早く気持ちを切り替えさせないといけないのに。
ヨロコビのそんな焦りとは裏腹に、
ひとしきり泣いたあと、ビンボンはすくっと立ち上がったんです。
ヨロコビが何度励ましても、泣き止まなかったのに。
(記憶を頼りに書いているので、細部が違ったらごめんなさい。)
「悲しみ」も、「苦しさ」も。
つい、自分で否定したくなります。
素直に「悲しい」と思うのは、私には少し難しいことです。
苦しさを感じても、
「でもみんな頑張ってるから」。
結果が出ずに悲しくても、
「実力不足だから悲しむ資格ないよ」。
誰かに注意をされて、心が削られる痛みを感じても、
「私のために言ってくれてるんだ。苦しさを感じてはいけない」。
そうやって、パタンと蓋を閉めてしまう。
とりあえず前を向こうとしてしまう。
「もう吹っ切れたから」と、目の前の友達と、自分の心に嘘をつく。
でもこれでは、感情がいなくなったわけではないんだなと。
この場面を見て、思ったのでした。
悲しんでいる心に気づいて、
苦しんでいる心に気づいて、
泣きたいなら、泣く。
それがきっと、前を向く一番の近道。
あとね。
もうひとつ。
『精霊の守り人』という作品。
そしてそのシリーズ。(10冊くらい)
私が大好きな作品です。
これね、結構重たい内容なんです。
「苦しさ」の部分を、とても丁寧に描いている作品だと思います。
児童書でありながら大人さえも惹きつける理由は、ここにあると思うんです。
児童書って、「明るさ」に焦点を置いている作品が多い印象です。
キラキラとしたまぶしい光で、読む人を前へ前へと連れて行ってくれる。
だけど苦しいときは、その光がまぶしすぎることがある。
『守り人』シリーズは、苦しみに寄り添ってくれる作品だな、と感じます。
そして苦しいだけじゃなくて、
ものすごくあたたかい空気に触れることができる。
まぶしい明るさじゃなくて、
心をそっと温めてくれる、穏やかな光。
苦しかったときの私を支えてくれた作品です。
ずっと、「まぶしい光」を目指してきたけど。
「穏やかな光」を目指したいなぁと、最近思い始めたのでした。
心の痛みに、そっと寄り添う文章が書きたい。
そんな note でした。
よろしければ通勤・通学時間のお供に📖
☘️ 色んな声を聞きすぎると心が疲れてしまうので、目に入る情報を制限しています。
note も他の人より、開く回数が少ないと思います。
コメントの返信、かなり遅いです。すみません。
でも毎回、とてもとても嬉しいです。
嬉しくてドキドキしてしまうので、メールで note の通知を開くハードルが上がっています、笑。