短編小説の世界をのぞき見
ここのところ、いろんな作家さんの短編小説を読むようにしています。
長編にはないメリットがあるような気がしているからです。
ひとつ一つの物語が短いため、無理なく読み始めることができます。
全体の流れが把握しやすく、物語の構成をとらえやすいのです。
そのため、気軽にいろんな作家さんにチャレンジができ、あえて一篇ごとに、作家さんを変えて読むことで、それぞれの個性を色濃く感じられます。
もちろん、物語を楽しむことが最優先です。
でも、感情や自然をあらわす言葉のチョイスが秀逸なので、感動と共に表現力も磨かれていくんじゃないかと、ちゃっかり期待しています。
下記はGoogleでおすすめを検索して、同時読みしているものです。
◆箱庭図書館 【乙一(おついち)】
◆アイネクライネナハトムジーク 【伊坂幸太郎】
◆鉄道員(ぽっぽや)【浅田次郎】
◆ヴィヨンの妻 【太宰治】
どこにでもいそうな人たちのささやかな暮らしのなかで、紡ぎだされる世界がほんわかしていて、ちょっとプッと笑えたり、おだやかで愛おしいものだったりと心に沁みました。
『箱庭物語』は、ボツになった公募作品を著者がリメイクしたもので、もちろんフィクションなんだけど、日常を切り取る視点は、文章を書くときに役立てるものがあります。
文章力を磨くためには、読書は必須です。ですが、長編小説を読むのは、時間と根気が必要。その点、短編小説はすぐに読み終えられるし、物語の世界観や豊かな表現を、学ぶにはうってつけだと思います。
ちょっとばかし、短編小説の世界に浸ってみたくなりました。