『うしろむき夕食店』感想
今年の2月末くらいに買って、ちまちま読んでいましたが、今日ようやく読み終わりました。
冬森灯『うしろむき夕食店』ポプラ文庫、2023年
美味しい料理が書かれた本が読みたいなあ、と考えて選んだこの本。
目論見通り、登場するお料理がとっても美味しそう…!本の中から湯気が立ちのぼってこちらに向かうのが見えるようで、終始お腹を空かせながら読んでいました。
誰か、再現メニューとか作ってるのかな?ワインにあうお料理とか、知りたいなあ。
↓以下、ネタバレあるよ↓
「うしろむき夕食店」の周りで起こる5つの物語が展開されますが、物語が進むにつれて、各話の登場人物たちの関係性がパズルのピースのように繋がっていくのが面白かったです。最後の5話目でパズル完成…みたいな。
この話のサブ軸みたいになっていた、「希乃香の祖父探し」も、まさにその関係性のパズルから導き出されたようなもので、最後に希乃香と志満さんが祖父に会えたときには、あぁ〜!となりました。
各話にはおおかたパターンがあって、「主人公がうしろむき夕食店を見つけて食事→主人公の悩みが浮き彫りになる→主人公なにか挫折する→落ち込んでうしろむき夕食店を訪れて、「料理おみくじ」をひく→半信半疑ながらも行動、状況好転」というものです。
だんだん次の展開が読めてくるからこそ、「この人は何に悩んでいるんだろう?」とか、「ここからどうやって巻き返すんだろう?」とか、いろいろ予想するのが楽しかったです。
行ってみたいなあ、うしろむき夕食店…。
次読む小説も、料理関連のものがいいな。
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