眠れないプレママの睡眠をサポートする食材の選び方
妊娠するとホルモンの変化やお腹が大きくなってなかなか寝付けないことも多いですよね。
今回は少しでも質の良い睡眠をとるため、睡眠と食べ物の関係についてお話しします。
読むのが大変というプレママさんは、二つ目の「スリーパー食材とウェーカー食材」だけでも目を通してみてください。
妊娠中の睡眠をあげるコツについてはこちらの記事をごらんください。
■ 睡眠のメカニズム
食事で摂取した栄養が睡眠の良し悪しを左右すると言われてもなかなかピンとこない方が多いのではないはないでしょうか。
まずは堅苦しい話になりますが、そもそも私たちが眠くなる睡眠のメカニズムについてお話しします。
セロトニンって聞いたことありますか?
幸せホルモンで有名なあのセロトニンです。
朝、光を浴びることでセロトニンは脳内に分泌されます。
そして、このセロトニンは夜になるとメラトニンに変化し、分泌されます。
メラトニンは別名「睡眠ホルモン」と呼ばれており、概日リズムを整える役割があります。
概日リズムは、睡眠と覚醒だけでなく、体温や血圧など多くの生体リズムをつかさどっています。
最近はセロ活(セロトニンを増やす活動)も多く紹介されていますが、そもそもセロトニンを生成するにはトリプトファンが必要です。
必須アミノ酸であるトリプトファンは体内で生成されないため、食事から摂取しています。
つまり、トリプトファンを含む食べ物を食べることで、セロトニンが生成されて夜になるとメラトニンに変化し、睡眠が促進されます。
逆にトリプトファンが不足することで、睡眠トラブルにつながることも広く知られています。
■ スリーパー食材とウェーカー食材
ここでは睡眠を促進する「スリーパー食材」と睡眠に悪い影響を与える「ウェーカー食材」についてご紹介します。
睡眠に良い食べ物を積極的に食べ、睡眠を妨げる食べ物を避けることで、睡眠の質をあげることができます。
睡眠の質をあげる食材を選んで食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
ただし、食べ物が睡眠に与える影響には個人差があります。
1.スリーパー食材(睡眠をサポートする食べ物)
睡眠を促す食材のことをスリーパー食材といいます。
スリーパー食材はトリプトファンを多く含むものを指します。
トリプトファンはタンパク質に多く含まれていることから、豆類や肉類、乳製品、米などの穀物類などを摂取することにより睡眠をサポートすることが期待されます。
その際、炭水化物と一緒に摂取することで、脳にトリプトファンを効率的に運ぶことができます。
2.ウェーカー食材(睡眠を妨げる食べ物)
一方で、睡眠を妨げる食材をウェーカー食材と呼びます。
ウェーカー食材として、脳を活性化する物質を含む食べ物があげられます。
代表的なものはカフェインを含むコーヒーやチョコレート、お茶などです。
これはみなさんもご存じだと思います。
他にも、消化に時間のかかる食べ物も睡眠を妨げます。
例えば、脂肪分の多いアイスクリーム、繊維質なブロッコリーやキャベツなどです。
これらの食材を大量に食べることは睡眠の観点からはおすすめできません。
■ 妊娠中の食事はバランスよく
食べ物が睡眠に与える影響には個人差があります。
妊娠を機に口にしたものが自分の睡眠にどのように影響するのか観察してみましょう。
ただし、妊娠中はバランスよく栄養を取ることが推奨されています。
〇〇だけ食べる、〇〇は一切食べないなど偏食はやめましょう。
また、医師等から食事の指導を受けている場合は必ず従いましょう。
また、夜空腹のまま就寝するのも眠れない原因の一つになりますが、食べすぎもよくありません。
妊娠中の体調によっては3回以上に分けて少しずつ食べる方法も効果的です。
不安なことがあれば、医師や栄養士等の専門家に相談してみましょう。
その他の妊娠中の睡眠をあげるコツについてはこちらの記事をごらんください。
参考文献
『ママと赤ちゃんのぐっすり本』 愛波 文 著
『赤ちゃんと体内時計』 三池 輝久 著
『スタンフォードの眠れる教室』 西野 精治 著
赤ちゃん及び保育者(ママ、パパ)に関して不安や心配がある場合は、医師等の専門家に相談しましょう。
本記事の内容については注意を払って記載していますが、アドバイスを実行する際は読者の方の判断で行ってください。