越前奉書紙（ゑちぜんほうしよし）

越前奉書ほうしよ紙

奉書、余国よりも出れども、越前に及ぶ物なし。越前奉書、其品多し。

大広、御前広、本政ほんまさ、間政あいまさ、上判、真草まくさ、半草はんくさ、 ●こそ 、外口、大鷹、中たか、小引、つやなし、雲紙、尺長たけなが、間にあひ、鳥の子、薄やう、中やう、何れも紙の性よく、つや有てつよし。

凡、日本より紙おほく出る。中に、越前奉書、美濃のなをし、関東の西の内、程ほど村、長門の岩国半紙、尤上品也。

※ 「なをし」は、直なおし紙がみのこと。美濃国（岐阜県）で作られる楮こうぞ紙。
※ 「西の内」は、西ノ内紙にしのうちし。常陸国（茨城県）で作られる楮こうぞ紙。
※ 「程村」は、程村ほどむら紙がみのこと。下野国（栃木県）で作られる楮こうぞ紙。

出典：国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 三』

奉書 余国よりも出れども越前に及ぶ物なし

日本より紙おほく出る

中に越前奉書 美濃のなをし 関東の物の内 程村
長門の岩国半紙 尤上品也

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